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  • Tweet Tweet Tweet Sleaford Mods by MARIKO SAKAMOTO May 30, 2014 1
  • Smitten Copeland by MARIKO SAKAMOTO May 30, 2014 2
  • Black Mill Tapes Vol.4 Pye Corner Audio by MARIKO SAKAMOTO May 30, 2014 3
  • Saudade do Santos-o-Veloho Steve Gunn & Mike Cooper by MARIKO SAKAMOTO May 30, 2014 4
  • Lonely Richard Amen Dunes by MARIKO SAKAMOTO May 30, 2014 5
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    英中部ノッティンガムを拠点に地道な活動を続けてきたMC×シンセ(エレクトロ全般)のデュオながら、フル・アルバムとしては2枚目になる最新作『ディヴァイド&イグジット』で脚光を浴びている。アンダーグラウンド・ヒップホップのDIY感覚とポスト・パンク(特にザ・フォール)のチープ&ナスティなインダストリアル・サウンドとの融合が、単純にサウンドとして面白いってのも大きいだろう。が、四文字言葉連発のツバだらけな歌詞から浮かぶ「現代ブリテン」という名の悪夢の数々は、ブラックなコメディとしてあまりに秀逸。ザ・ストリーツの名作『オリジナル・パイレート・マテリアル』から12年、やっと出てきたか……という感慨を個人的には抱くけど、ザ・ストリーツの茶目っ気や余裕より怒りとフラストが先に立つサウンドに、ますます殺伐度を高める現代を実感もする。いわゆる三つボタン・スーツにチェルシー・ブーツな「モッズ」ではないものの、モダーンズとしてのモッズという意味では、今も50年前のノーザン・ソウル曲で踊ってる連中より遥かに「今」な人達。

  • 〈ハイパーダブ〉他の様々なアウトレットからゲリラ的に音源を発表、謎の多いエレクトロ/アート・デュオとして特異な存在感を放ってきたハイプ・ウィリアムス。惜しくも昨年ユニットは解散→ディーン・ブラントはソロ『ザ・リディーマー』を発表し最近ではフリー・ジャズ(!)に手を伸ばす……といった具合に相変わらずフォロワーを煙幕に巻き続けているが、片割れであるコープランド(AKAインガ・コープランド)も本格的なソロを自主リリースした。アクトレスとの共演曲②やコスメ・ブランド:ロレアルのクサいスローガンをもじったタイトルも含め、デジタル・エイジをさまよい泳ぐ女の子の不確かな「生」が浮かび上がる。このトラックは同アルバム未収録の限定7インチ・リリースながら、無機質にバウンスするビートに乗るモノローグが物悲しくてたまりません。

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    パイ・コーナー・オーディオという不思議なユニット名だけ目にすると、「海外のステレオの製作会社、あるいは古いレコード・レーベル??」と勘違いしかねない妖しさがある。が、実体はDJでもあるマーティン・ジェンキンスを中心とするUK発のエレクトロ・アクトで――それでも、情報が乏しいので実情は不明なんですが――先だってのモグワイ欧州ツアーで前座を担当……っていうネタを通じてたまたま名前を知った次第です。しかし興味を惹かれてネットを探ってみたところ、70〜80年代の電子音楽に宿るアナログで(ある意味)堅苦しく埃っぽい質感を大事にする人達であるのが判明。ゆえに昔のライブラリー・ミュージックなんかに慣れたリスナーは新鮮とは思わないだろうけど、たとえばジョン・カーペンターのサントラが好きな人なら気持ちよくハマる音だと思う。このユニットのこれまでの音源をコンパイルしたアンソロジー・シリーズの中から、もっともアクセスしやすい&入手しやすい「第4巻」を。

  • 「その道」のユニークなパイオニア達と、彼らから影響を受けた若手前衛アクトとのコラボ・シリーズ「FRKWYS」。これまでにコンゴスVSサン・アローといった超ご機嫌!な顔合わせを実現させてきたこの企画だが、6月24日に(海外)リリースされる最新版『FRKWYS Vol. 11: Cantos de Lisboa』はスライド・ギターの名手として・映像作家としても知られるベテラン:マイク・クーパーと、サイケデリックなインスト・ギタリストの新星ことスティーヴ・ガンがポルトガルで行った夢のセッションを収録。ブルースを原点に持つ両者だけにこのティーザーからもナチュラルな音の共生を感じるし、アルバム本編もファド/ラーガ/アフリカン他の多彩なフォーク・ミュージックを混交・蒸留してみせる新旧マエストロならではの芳醇なサウンド・スケープを期待できそうです。

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    NYCを拠点とするデーモン・マクマホンのソロ・プロジェクトであるエイメン・デューンズ、3年ぶりの新作『LOVE』より。インプロをベースとする現代版アシッド・フォークとでも言うべき作風~エコー・チェンバーに閉じた宅録味で知られてきたこの人ではある。が、レコーディングおよび演奏の一部にゴッドスピード・ユー・ブラック・エンペラー!勢も参加した初のスタジオ作と言える本作は、オーガニックに揺らぐメロディの独特な美しさをふくよかなサウンドとフル・アレンジとで包むことでデーモンの歌声(トーンそのものはフリート・フォクシーズのロビン・ペックノードだが、発声他のアクにヴァン・モリソンが残響する)に新たな光を当ててみせる。彼にとってのターニング・ポイント的作品になりそうだけど、スピリチュアルな後味の残る点は変わっていないのが嬉しいです。

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