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  • Loud Like Love Placebo by MASAAKI KOBAYASHI March 28, 2014 1
  • There Is Nowhere Blackbird Blackbird by MASAAKI KOBAYASHI March 28, 2014 2
  • Turn Down for What DJ Snake & Lil Jon by MASAAKI KOBAYASHI March 28, 2014 3
  • Sexercize Kylie Minogue by MASAAKI KOBAYASHI March 28, 2014 4
  • Hers Tommy Kruise by MASAAKI KOBAYASHI March 28, 2014 5
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    プールサイドで、わずか8秒ほどのあいだに起きた出来事。小さな人形を手渡した男に、いきなり、ゲロを吐きかけた女、そして、その直後に、この男の腰をつかんで一緒にプールの中に引きずり込んだ男。この三人には、いったい何があったのでしょう?画面に映りこんだ71か所!の細部がそのヒントになっているかもしれません。一つずつ見ていきましょう、と作家のブレット・イーストン・エリスのナレーション(代表作の一つ、「レス・ザン・ゼロ」的な人間関係を予告しているようなもの!)で始まるミュージック・ヴィデオ。で「Unfortunate Details」なるタイトルがついているように、プラシーボの曲が始まるなり、ストップモーション、巻き戻し、早送り、画面内の細部の超クローズアップ、画面内の別アングルからの無数のショットが組み合わされ、画面内に収まっていた(=現場に居合わせた)他の人物や事物や行動といった細部に、笑える形容表現や名詞が逐一振りあてられ、いくつかの推理・推測・憶測・仮定も、曲が完奏されるまでのあいだにテンポよく映し出されてゆく……でも、そっちに気を取られていたら、曲を堪能する余裕なんてないのでは?と思ったら、敵の思う壺。このヴィデオは、さらに、この先に、解答例として、A、B、C、の3パターンのストーリーが示され、さて、正解は?他にもDのパターンがあるかも、とまで煽ってくる。つまり、正解を探し求めようとしたら、プラシーボの曲のイントロまで戻って、そこから、曲の最後まど、何度も観なければならない。これは”プロモーション”ヴィデオの鑑(かがみ)?はたまた、単なる悪ふざけ?

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    同じプールに落ちるのでも、情報で埋め尽くされているプラシーボのほうとは逆に、ブラックバード・ブラックバードのヴィデオのほうは、タイトルも、曲も、歌詞も、映像も、一斉に空虚なほうに向かっているようで、清々しくもあります。水中に落ちた後に、落ちた場所が、乾ききった岩獏だったというイメージの連鎖が見事。水はいっぱいあるのに息が続かないプールから、澄み切った空気は思い切り吸い込めるのに、水分が補給できずに苦しい思いをしなければならない岩獏。無になろうとしても、胸の痛みは避けられない切なさ。

  • まず、タイトルを直訳すれば「なんでサガるのよ」。確かに、主役?の男は、リル・ジョンの「なんでサガるのよぉーーー」という雄叫びを合図に、アパートの屋上をブチ破って、階下にサガって、ハジケまくり、その階の居住者に、そのパワーを伝染させ、彼女たちも巻き込んで、さらに、その階の床を突き破って……、で、床というか天井をブチ破ってサガってゆくのに、男のイチモツだけは、最初から、最後の最後まで、アガりっぱなし……そのせいか、現時点で今年のワースト・ミュージック・ヴィデオの呼び声も高い一作……なのですが、これは、昨年末にリリースされ、2013年のトラップ(という2年ほど前に生まれたジャンル)を代表する1曲だというのがポイントかと。この手のトラップのオーソドックスな楽曲構造では、実は、アガる部分よりも、アガって、アガって、アガって、突如、サガる部分のほうに快感を覚えさせるようにできているのがお約束。それを踏まえ、このヴィデオは「サガることでアガる」トラップの特殊性をかなり忠実に作劇化している!と考えれば、傑作にも思える逆転現象。タイトルの直訳「なんでサガるのよ」も普通に訳せば、「アガるっきゃないっしょ」なわけです。

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    一見して、おわかりの通り、これは、どう観ても、ケネス・アンガー監督による「Kustom Kar Kommandos」をなぞっています。監督のロマン・コッポラ(巨匠のご子息)は、キャメラのアングルは勿論、字幕画面の色遣いも書体も、挿入タイミングも意識し、一番最後には、律儀にTHANKS TO K.A.と(前出のものと全く仕様の字幕画面で)出てくる。カイリーさんが、マセラティ・グランツーリスモのカスタム・カー(より正確には、マッスル・カー)のボディのあっちもこっちも愛撫するように触れる時に握っている、信じられないほどフワフワな巨大なパフ状のスポンジも同じもの。アンガーによれば、「Kustom Kar Kommandos」では、愛車を”ベイビー”と呼び、カスタム・カー作りに熱中していた青年と愛車を、そのまま作品に使用したという。”クルマの手入れ”が、俗にいう”男らしさ”の象徴だとしても、あるいは、象徴だからなのか、スポンジを握る青年の手の動きは、愛撫のように優しく繊細かつ的確で、アンガーは、ここで男らしさの解剖を企てたかのよう。では、この青年を女性(カイリー)に置き換えたら、何が立ち上がってくるのだろう……。例えば、彼女は、シフトレバーをしっかり握ってみせるものの、イグニション・キーの挿入場面はない。カイリーにとっての”ベイビー”とは?翻って、青年にとっての”ベイビー”とは?どちらのヴィデオでも、通常仕様車ではなく、カスタム・カーが舐めるように映し出される。

  • この曲を昨年末のボイラールームのライヴの1曲目で初披露したトミー・クルーズは、チョップト&スクリュードを偏愛する、カナダのサウンド・クリエイター。それが、3月に発表されたこのヴィデオでは、短波ラジオのノイズに続いて、こう始まる。「……アナログのほうが、CDのデジタルの音より好き……昔のラジオ放送の音を集めてる。僕の名前はボグダン、もうじき27歳、生まれはブカレスト……あいにく今はモントリオールの心療内科施設にいる、アスペルガーなんだ……」。ポップささえ感じられるクルーズの曲とともに、音楽、音、アナログにこだわるボグダンくんの日常がつづられてゆく。クルーズも音にこだわっているし、この曲に感銘を受けるようなリスナーもこだわりを持っているはず。自分にとって音楽っていったい何?などと考えているうちに、曲が一旦止まり、ボグダンくんなりの答えが語られ、また、曲が始まる。音楽と”こだわり”のつながりは、”こだわり”とアスペルガーのつながりより、よほど強固なのでは?などと考えてみたり……。

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