SIGN OF THE DAY

アーケイド・ファイアの新作には
もう期待しかない!
by YOSHIHARU KOBAYASHI October 10, 2013
FIND IT AT :
Amazon MP3 & CD/iTunes Store
アーケイド・ファイアの新作には<br />
もう期待しかない!

これは本当に凄いことになりそう。10月30日にリリースされるアーケイド・ファイアの新作『リフレクター』から披露された5曲を聴いて、そんなふうに思っている人も多いはず。

まずはおさらい。彼らの新曲が一気にお披露目されたのは、9月28日のこと。アメリカの長寿人気番組「サタディ・ナイト・ライヴ(SNL)」の新シーズン一発目に出演し、リード・トラックとして公開済みの“リフレクター”プラス1曲、そしてその直後に放送されたアーケイド・ファイアの30分特番(!)「ヒア・カムス・ザ・ナイトタイム」で更に3曲を初披露したのだ。しかも特番の監督はローマン・コッポラで、U2のボノなど豪華ゲストがカメオ出演。「ここまで特別扱いされるバンドだったの?」と正直驚きを隠せないが、新曲はそんな破格の待遇に見合うだけの素晴らしさだった。

〈DFA〉の美学でトーキング・ヘッズを再構築したような“リフレクター”は音源よりも更に肉感的なグルーヴが強まり、SNLで披露されたもうひとつの新曲“アフターライフ”は既にアンセムの風格。そして、ミドル・テンポでじっくりと聴かせる曲かと思いきや、突如bpmを上げてトライバルなパーカッションの乱れ打ちに突入する圧巻の“ヒア・カムス・ザ・ナイトタイム”、ファンキーなベースラインが地を這うエレクトロニックな“ウィ・イグジット”、ハードなギターが唸る“ノーマル・パーソン”と、特番の方で披露された曲も彼らのニュー・モードを伝える鮮烈なものばかりだ。新作は「スタジオ45・ミーツ・ハイチのヴードゥ」をテーマに掲げ(番組にはハイチのミュージシャンがパーカッショニストとして参加)、ジェイムス・マーフィーがプロデュースを手掛けているが、これら5曲を聴く限り、彼らはその複雑なピースを鮮やかに組み合わせ、壮大なポップ・ソングへと昇華していると言っていいだろう。

グラミー受賞後第一作という重要なタイミングで、大胆にも新たなステージに足を踏み入れていること間違いなしの『リフレクター』。これにはもう期待しかない!


*「ヒア・カムス・ザ・ナイトタイム」は以下でチェック↓

アーケイド・ファイアが米TV番組『Saturday Night Live』&コンサート特番に出演しパフォーマンスを披露 - amass

アーケイド・ファイアが米NBCのTV番組『Saturday Night Live』に出演しパフォーマンスを披露。またNBCでは番組放送後にアーケイド・ファイアのコンサート特番も放送。どちらも映像あり 

TAGS

MoreSIGN OF THE DAY

  • RELATED

    90年代ブリットポップの幻影と向き合い、<br />
今なお最前線で刺激的な作品を作り続ける<br />
作家たち、2010年代を代表する5組を厳選

    May 25, 201890年代ブリットポップの幻影と向き合い、
    今なお最前線で刺激的な作品を作り続ける
    作家たち、2010年代を代表する5組を厳選

  • LATEST

    2022年 年間ベスト・アルバム<br />
1位~5位

    December 31, 20222022年 年間ベスト・アルバム
    1位~5位

  • MOST VIEWED

    2013年 年間ベスト・アルバム<br />
11位~20位

    December 19, 20132013年 年間ベスト・アルバム
    11位~20位