このあいだ、コートニー・ラヴとホールが一向に再評価されないことを『AMP』の編集長といせやで飲みながら嘆きあったりもしたのだけど、やっぱりそこで話題にあがるのは彼女。正直、大味でダサいメロディやサウンド・プロダクションにはついていけないところもあるけれど、彼女のカリスマ的な存在感、立ち居振る舞いにはいつもハッとさせられてしまう。なにより、見た目がいいのは大事! 僕としては日本の女子高生や女子大生のカリスマとして聞かれていてほしいな。この動画は『ピッチフォーク』のフェスで感極まって泣いてしまうスカイ・フェレイラ。
いま現在のピクシーズの表現にどれほどのアクチュアリティがあるのだろう? 最新作については手ひどく批判したのだけれど、再結成以降のライヴ活動については非常に評価が高い。なのでこの目で観てみたい。うーん、しかし、“ボーン・マシーン”をシンガロングするのか……(笑)。スタジアム・ロックなピクシーズなんて見たくないし、この動画にいるキム・ディールはもういないし……。でもエントランス・バンドやア・パーフェクト・サークル、ズワンなどで活躍する女性ベーシスト、パズ・ランチャンタンの活躍は観てみたいな。という感じで非常にアンビバレントな感情にさせてくれるピクシーズ。
ホラーズの新しいレコード、『ルミナス』にはものすごく感動させられた。レコードを作るたびにホラーズのサイケデリアというものはその意味を更新し、拡張していっている。これをライヴで聞いたとしたら、ここではないどこかへぶっとばされてしまうだろう。そんなふうに思わせてくれるのが『ルミナス』だ。たぶん、いまの彼らはストーン・ローゼズにもハッピー・マンデーズにもプライマル・スクリームにもできなかった音楽をやっている。
『ブラック・レイディオ』はもちろん素晴らしいけれど、やはりロバート・グラスパー・エクスペリメントの真価はライヴにあるという。でも、どちらかというとジャズ・ファン向けの単独公演はちょっと高いし、すぐに売り切れてしまうし……。だからぜひ〈サマソニ〉で! DJのように楽曲をつなぎ、かつ即興性に重きを置いた彼らのファンキーなグルーヴを体感したい。
彼らはライヴでの演奏が本当に素晴らしい! 一糸乱れぬバンドの一体感、あふれる熱気とエモーション、観客を巻き込んでいく疾走感、カリスマティックでセクシーなトーマス・マーズの魅力――いまどきこんなにロック・バンドのおいしいところをぜんぶ併せ持ったライヴ・バンドも珍しい。これはお気に入りの2010年のグラストンベリー・フェスティバルでのパフォーマンス。いやあ、マジで単純にカッコいいなー。
サインマグの各ライター陣が本音で選んだ
〈サマーソニック〉お薦めアクト・トップ5
その⑤:キュレーション by 天井潤之介
はこちら。
「さて〈サマーソニック2014〉なんですが、
果たしてアークティック・モンキーズ以外に
見どころはあるのか? 検証してみますよ。」
はこちら。