SIGN OF THE DAY

アッシュ20年のキャリアを今も彩り続ける
「究極の10曲」と「裏ベスト10曲」:前編
ティム・ウィーラーinterview
by SOICHIRO TANAKA March 14, 2016
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アッシュ20年のキャリアを今も彩り続ける<br />
「究極の10曲」と「裏ベスト10曲」:前編<br />
ティム・ウィーラーinterview

ひとつ前の記事では、17歳にして成功を収めて以来、この20年間のポップ・シーンの動向を内側と外側から見つめ続け、常に適切かつ辛口な批評家であり続けたアッシュのフロントマンであり、ソングライターでもあるティム・ウィーラーに現在のポップ・シーン全体の動向について語ってもらった。

キャリア20年のサヴァイヴァー、アッシュの
辛口批評家ティム・ウィーラーに訊く、
2010年代ポップ・シーンの見取り図。前編


今回のこの記事は、彼ら20年間のすべてのレパートリーから〈サインマグ〉編集部が「アッシュ究極の10曲」と「アッシュ裏ベスト10曲」をピックアップ。同じくティム・ウィーラーに、その20曲について最近から過去に遡る形で語ってもらいながら、彼ら20年の歴史を俯瞰しようという主旨の下に作られた。

「究極の10曲」のリストは以下の通り。「裏ベスト10曲」と区別がつきやすいように、本文中でも各タイトルに「☆」マークがつけてあります。

☆Jack Names The Planets (1994) from TRAILER
☆Kung Fu (1995) from 1977
☆Girl From Mars (1995) from 1977
☆Angel Interceptor (1995) from 1977
☆Oh Yeah (1996) from 1977
☆A Life Less Ordinary (1997) from A LIFE LESS ORDINARY OST
☆Shining Light (2000) from FREE ALL ANGELS
☆Burn Baby Burn (2001) from FREE ALL ANGELS
☆Walking Barefoot (2001) from FREE ALL ANGELS
☆Orpheus (2004) from MELTDOWN

同じく「裏ベスト10曲」のリストは以下の通り。こちらの各タイトルには「★」マークをつけた。

★Uncle Pat (1994) from TRAILER
★Cantina Band (1995) from GIRL FROM MARS (single)
★Goldfinger (1996) from 1977
★Wildsurf (1998) from NU-CLEAR SOUNDS
★Candy (2001) from FREE ALL ANGELS
★Envy (2002) from INTERGALACTIC SONIC SEVENS
★You Can’t Have It All (2007) from TWILIGHT OF THE INNOCENTS
★Arcadia (2009) from THE A-Z SERIES
★Binary(2010)from THE A-Z SERIES
★Evel Knievel (2015) from KABLAMMO!

ハードコアなファン目線からすれば、もっと違うリストにすることも可能だったと思う。特にリストの4分の3近くが3枚目のアルバム『フリー・オール・エンジェルズ』までの時期の曲になってしまったことには躊躇もあった。それ以降も彼らアッシュはファンに愛され続ける名曲をいくつも残してきたし、知らざれる名曲に至ってはそのリストはさらに長大なものになるだろう。

特に「究極の10曲」の選出に関しては、何よりも若い世代のアッシュ初心者にとっての窓口として機能することを念頭においた上で、2015年の最新作『カブラモ!』におけるツアーでのセットリストを参考にしたことを断っておきたい。総じて、アッシュ初心者にとっての窓口であると同時に、彼らと同時代を生きた筆者のようなファンにとっても何かしらの発見があるように務めた。

各トラックのところに貼ったYouTube動画については、ヴィデオ・クリップからライヴ映像に至るまで、その時々の彼らの状況が伝わるようなものを選び、全体としてバランスを取った。時間が許すなら、それぞれの映像もしっかりと見た/聴いた上で、以下の対話に目を通してもらればと思う。20年以上に及ぶ、彼らアッシュの功績を何かしらの実感を持って感じてもらえるに違いない。


>>>以下のツイッター・アンケートで1位になった曲をアッシュが2016年3月開催のジャパン・ツアーで演奏します(アンケートは終了しました)。

「アッシュ究極のベスト・ソング」のアンケート結果はこちら。

「普段あまりライヴでは演奏されない、アッシュの隠れた名曲」のアンケート結果はこちら。

*投票期間:2015年3月9日(水)21:00〜2015年3月16日(水)20:59(予定)
*投票に参加するにはツイッター・アカウントを取得する必要があります。
*投票は1人1回までです。

Ash Japan Tour 2016詳細




●アッシュの究極の10曲と、裏ベスト10曲というリストを作りました。その上で、その20曲について時系列の逆――最近から過去に遡る形で訊かせて下さい。まず、リストの4分の3近くが3枚目のアルバムまでの時期の曲になってしまったことを詫びなきゃなんない。

「大丈夫(笑)」

●ただ去年のツアーでも、5枚目の『トワイライト・オブ・ザ・イノセンツ』と『A-Z』シリーズからはほとんど演奏されていない。これはどういう理由によるものなんでしょう?

「僕らはバンドとしてすごく勢いのある最初の10年間を過ごしたから、ライヴに来る人たちもやっぱりその当時の曲を聴きたいと思ってるんだよね。だから、観客の反応に合わせてるところもある。僕らだって盛り上がる曲がやりたいしね。だから、だいたい流れとしては、昔の曲をやって、それから新曲。つまり、その時出したアルバムがどういうものかわかってもらえるような新しい曲にフォーカスして、それからまた以前の曲をやるんだ」

●なるほど。

「ただ難しいのは、最初の10年の曲ばかりだと、速くて、エナジェティックな曲が多いから、ライヴが2時間とか続くと、みんな疲れちゃって。僕自身、有名な曲ばっかり繰り返すのは好きじゃないし、新しい曲をたくさんやりたい時もある。きっとその中間を狙わなきゃいけないんだろうな。みんなが満足するものと、自分たちがやりたいものと。多分、バンドを長くやればやるほど、そういうジレンマが出てくるだろうし、逆に何をやってもいい部分も出来てくるんじゃない? 自分たちのライヴはみんなが楽しめる場所にしたいし。今度、どういうセットリストにすればいいか、相談に乗ってよ(笑)」

★Evel Knievel (2015) from KABLAMMO!

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●新作『カブラモ!』からの僕のフェイヴァリットはこのインスト曲なんだけど。で、この曲は実在のバイク・スタントマンについての曲なわけだけど、彼をモチーフに曲を書いた理由は?

「これは僕がよくやる、『1日に10曲書く』っていうセッションから出来た曲なんだよ。その時スタジオで作業してた友達に『サーフ・インストゥルメンタルをやってみたら?』って提案されたんだ。でも、何故かサーフっていうよりはウェスタンぽくなっちゃって(笑)。で、スタントマンのイーヴル・キニーヴルは僕の子どもの頃のヒーローだった人。曲から、彼がバイク乗る時のジャンプスーツとか、そういうのが頭に浮かんだんだ。それで、イーヴル・キニーヴルのドキュメンタリーからクールな発言を引っ張ってきて、付け加えたんだよ」

★Binary(2010)from THE A-Z SERIES


●『A-Z』シリーズの特徴は、アルバムという統一感から離れて、1曲ごとに音楽的な冒険が出来るということだったと思う。その中でも“バイナリー”はエレクトロニクスとバンド・サウンドを融合させた理想的なポップ・ソングだった。あなた自身でのこの曲の評価は?

「いい出来だと思う。僕も好き。すごくクールなグルーヴがあって、新しいサウンドを見つけて、実験するっていう挑戦がうまく形になってるんじゃないかな。当時の僕らは自分たちのスタジオを持つことに慣れようとしてて、新しいプロのテクニックを学びながら、それをバンドと一つにしようとしてたんだと思う。成功かどうかはわからないけど、ほとんどの実験はうまくいったんじゃないかな」

●因みに『A-Z』シリーズの中で一番気に入ってる曲は?

「“デア・トゥ・ドリーム”と“アルカディア”、“ディオニシアン・アージ”、“スカイ・ブリアル”、それと“ゼア・イズ・ホープ・アゲイン”」

●僕のフェイヴァリットは“アルカディア”。

「イエー!」

★Arcadia (2009) from THE A-Z SERIES / live in Sydney 2010

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●この曲が出てきた最初のアイデアについて教えて下さい。

「スタジオに向かってる時に……春の日だったんだけど、パッとあのメロディが頭に浮かんだんだ。で、忘れないようにスタジオまでずっと早足で歩きつづけて(笑)。でも、実験がうまくいく時の感触があったんだよね。グレイトなエナジーがあって。うん、この曲が『A-Z』の最初のシングルだったら、ラジオでもっと流れたかも、と今は思ってる」

★You Can’t Have It All (2007) from TWILIGHT OF THE INNOCENTS

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●『トワイライト・オブ・ザ・イノセンツ』という作品は、シャーロットの脱退があり、本国では所属レーベルのファイナンシャルが変わったりと、タイトルが示す通り、あなたたちがいろんな変化と不安を受け入れることについての作品でもあった。ただ、あなたが振り返った時、何を一番思い出しますか?

「あのアルバムはすごく誇りに思ってるんだ。自分たちのスタジオで作って、自分たちでリリースした最初のアルバムだから。でも、ほろ苦い気持ちもある。当時は音楽業界が崩壊しはじめて、メジャー・レーベルに所属してると、かなりまずい時代になりだしてたからね。UKのレーベルの話だけど、アルバムを出しても十分宣伝してもらえないし、ラジオでも曲が流れなくなってた。だから、そういう状況に適応するのがタフだったっていうか。それに君が言う通り、シャーロットが脱退したのも物事を難しくしてた。純粋な音楽面から気が逸れちゃって。でも、僕の従兄がアッシュの大ファンなんだけど、彼はあのアルバムは傑作だって言ってくれる。だから、一部の人たちにとっては特別なアルバムなんだと思う」

●その中で、この“ユー・キャント・ハヴ・イット・オール”は少しダークな音楽性、及び、リリックの内容も含め、どんな部分を代表していたと思いますか?

「実際、アルバム全体にある種のダークネスがあるよね。僕はタイトル・トラックもすごく誇りに思ってるんだ。あの曲は、毎晩ライヴでやるのがすっごくカタルシスになった曲で。うん、僕らの音楽の中では一番ムーディな曲が多いアルバムになったんだろうな」

★Envy (2002) from INTERGALACTIC SONIC SEVENS

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●これは初めてのベスト盤に収録された隠れた名曲。でも、確かこれより前にシングルでリリースしようとして、レーベルから拒否された曲でもあったんじゃなかったっけ?

「いや、“エンヴィ”はシングル・コンピレーションに収録したから、その前にシングルでリリースされたはず。UKトップ20で2位とか、かなりチャートでもよかったはずだよ。ラジオでもよく流れたし」

●〈NME〉ではシングル・オヴ・ザ・ウィークも取った。

「そうそう。でも“エンヴィ”はもう長い間プレイしてないんだ。あの曲には僕とシャーロットのインタープレイがたくさんあるから。あとヴォーカルの声域がかなり高いから、ライヴじゃあんまりうまくいかない(笑)。でも、あの曲にはファンも多いし、僕も好きなんだよね。楽しくてポップな曲だから。ね、昔の曲について話すのって面白いな(笑)」

☆Orpheus (2004) from MELTDOWN / live at Reading 2004


●『メルトダウン』はあなたたちが出てきたグランジなり、パンクなり、ハードロックなりという出自に立ち返ろうとしたアルバムという認識で間違いない?

「そうだね」

●昨年の新作『カブラモ!』ともっとも違う点は?

「演奏かな。僕は『メルトダウン』での自分たちのプレイを誇りにしてるんだ。あの時って、僕らのプレイがかなり進化したと思う。リックもドラマーとしてステップアップしたし。あのレコードでは自分たちのライヴでのサウンドを捉えようとしてて。それは『カブラモ!』でやろうとしたことに近いんだけど、『メルトダウン』では書こうとしてた曲が違うと思う。あの時は、もうちょっとリフがベースのソングライティングだったんだよね。『フリー・オール・エンジェルズ』や『1977』はコード進行が曲のベースだったから。リフじゃなく」

●この時期のあなたがこの曲のリリックのようにギリシャ神話をモチーフにした理由は?

「おかしな話なんだけど、実を言うと、あの頃、僕、バズ・ラーマン監督のスクリーン・テストを受けたんだよ。『ムーラン・ルージュ』の映画の役の」

●ホントに?

「うん(笑)。主役のためにバズ・ラーマンが最初はシンガーを探してたんだよね。でも、僕は演技の経験もなかったからさ。だから、あれは最高のオーディションだったとは言えないな(笑)。全然ダメだった。でも、彼とゆっくり話せたのはクールだった。その時、彼から『ムーラン・ルージュ』はオルフェウスの神話をもとにしてるんだって聞いて。その印象が強かったんだ。あと同じ頃に友達が死んだんだけど、その時、彼が何を経験しつつあるのか、つづった手紙をもらったんだよ。だから、僕は彼について曲を書いて、悲しみから立ち直ろうとしてたんだと思う。後ろを振り向かずに、過去を振り向きすぎずにね。そう、オルフェウスは後ろを振り向いちゃいけなかったんだ。うん、クールな曲だと思ってる」

★Candy (2001) from FREE ALL ANGELS / live on Top of the Pops

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●3作目の『フリー・オール・エンジェルズ』は商業的にも評価としても、もっとも成功したアルバムなわけだけど、これ以降、それが足かせになっていると感じたことは?

「うーん……もしかすると、あるかも。そんな風に考えたことなかったけど。いや、でも、足かせだと感じたことはない。僕にとってはずっとポジティヴだったと思うよ。何よりも『フリー・オール・エンジェルズ』が成功したのは、曲がグレイトだったからだし。それが商業的な成功だったとしても、理由は正しかったと思いたいし」

●この“キャンディ”はバート・バカラックが作曲したウォーカー・ブラザースの曲のストリングスをサンプルしたこともあって、アルバムの中で一番のスウィートでロマンティックな曲に仕上がっているわけだけど、そもそものアイデアはどこから出てきたんですか?

「あの曲はずーっと何度も何度も書き直してた曲で、あれが三つ目くらいのヴァージョンなんだ。ずっとどうすればうまくいくか、見つけ出そうとしてた曲で。で、結局はドクター・ドレーのサンプリングと、バート・バカラックのサンプリングを加えたわけだけど。すると突然、『うわ、この曲は世界のあらゆる場所でナンバーワン・ヒットになるぞ!』ってなったんだよね(笑)。それでもやっぱり、かなり変な曲だってことには僕は気づいてなかったっていう(笑)」

☆Walking Barefoot (2001) from FREE ALL ANGELS / Live in Tokyo 2001

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●ティム・ウィーラーというソングライターは過去に対する少しセンチメンタルなノスタルジアを書かせたら、右に出るものはいない。

「ありがとう(笑)」

●ただ、そもそもどうしてそういったモチーフに向かうのか、その理由を考えたことはありますか?

「そこは自分でもずっと考えてるところなんだよね。例えば、“オー・イエー”とかもそうなんだけど、ホントいろんな曲でそこに戻ってくるところがあって。ひとつには、僕が子供時代や思春期をちゃんと子どもらしく過ごしきれなかったことにあるのかもしれない。若くして成功したわけだから。僕らはいろんな責任が伴う立場にいきなり放り込まれた。17歳っていうのはちょっと若すぎたのかもしれない」

●なるほど。

「勿論、僕自身が望んだことだったんだけどね。ただ学校を卒業する時さえ、友達のほとんどは学校に嫌気がさして、『卒業するのが待ちきれない』って感じだったんだけど、僕は卒業したらすぐに自分の人生が一変するのがわかってた。だから、むしろすごくノスタルジックな気持ちだったんだ。すでに学校とかにさえ懐かしさっていうか、寂しさを感じてて。変な話だけどね(笑)。で、“ウォーキング・ベアフット”は僕の三番目のシリアスなガールフレンドについて書いた曲なんだ。それまでにも真剣な恋愛は何度か経験してたんだけど、必ずしもその恋が長く続くとは思ってなかった。だから、ビタースウィートな恐れっていうか、僕は『長くは続かないかもしれない』って思いながら、その女の子と恋に落ちつつあったんだよね。魔法みたいなパーフェクトな瞬間を迎えながら、頭のどっかで『いつかこれを後悔するかもしれないな』って思ってるっていう。うん、すでに失敗に向けて準備してるようなもんだよ(笑)」

☆Burn Baby Burn (2001) from FREE ALL ANGELS / live at Glastonbury 2002

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●この曲のタイトルは当初、“スロー・スーサイド”だったわけですが、そもそもあなたはこの曲で何を書こうというアイデアだったんですか?

「あの曲の最初のヴァージョンは『ニュークリア・サウンズ』を作ってた頃に出来たんだけど、今とはコーラスが違ってたんだ。その時のコーラスはあんまりパワフルじゃなかった。でも、“バーン・ベイビー・バーン”にはファンタスティックなイントロとヴァースがあったからね。でも、曲全体としてはパッとしなかった。で、『フリー・オール・エンジェルズ』を作ってた時にそれを思い出して、『もうちょっとやってみようか』ってことになったんだ。僕は北アイルランドで実家に戻るために車を走らせてた時に、急にあのコーラスを思いついた。全部きれいに韻も踏んだ完璧なフレーズが頭に浮かんだ。で、それを差し込んだら、グレイトな曲になったんだ。ただ、自分たちではすごい曲だってわかってなかったんだ。完成させるまでに2年も3年もかかった曲で、パーフェクトなインスピレーションがひらめいた、っていうんじゃなかったから。曲によっては、ホント何の苦労もなく出来ちゃうんだよね。でも、あの曲はそうじゃなかったから、いい曲だって気づけなくて」

●でも、この曲はノエル・ギャラガーが聴いて、「曲を書くというのはこういうことだ、という手本のような曲」と評したんですよね?

「うん(笑)。あれは多分、ものすごく手をかけたんだけど、聴く人にはすごくシンプルに聞こえてほしい――みたいな曲(笑)。僕がやろうとしたのがそれだから」

☆Shining Light (2000) from FREE ALL ANGELS / live at Fuji Rock Festival'10

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●あなたたちの二度目の黄金期の始まりとなったこの曲が冬の終わりをモチーフにしているのは、当初から、あなたがそれを予感していたから? それとも曲を書いている当時は単なる願いでしかなかった? いずれにせよ、この曲の始まりについて教えて下さい。

「“シャイニング・ライト”は他の人がいかに自分をインスパイアすることが出来るか? についての曲。その人に対して、愛情と尊敬をいっぱい持ってたら、その人に導かれるようにして、辛い時期から抜け出せることもあるんだっていう。あと、“シャイニング・ライト”って、クリスチャンの宗教的イメージを多用してるんだよね。僕自身は信仰心が薄いんだけど、誰かを深く愛してたら、それは宗教的象徴を愛するようなものなんだってことを伝えようとしてた。『人間にしてはパーフェクトすぎる』みたいな(笑)。うん、愛する人を讃える曲なんだよ。そして、そうした賛美と献身についての曲でもある。そこはビタースウィートなんだ」


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