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  • Gold Chet Faker by MASAAKI KOBAYASHI September 05, 2014 1
  • Say My Name (feat. Zyra) ODESZA by MASAAKI KOBAYASHI September 05, 2014 2
  • Where There's a Will The Pop Group by MASAAKI KOBAYASHI September 05, 2014 3
  • Welcome to Arboria (from Beyond The Black Rainbow) Sinoia Caves by MASAAKI KOBAYASHI September 05, 2014 4
  • RGTO feat.SALU, 鋼田テフロン & Kダブシャイン AKLO by MASAAKI KOBAYASHI September 05, 2014 5
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    つい先日、MTVヴィデオ・ミュージック・アワードが開催されたばかりだが、今もっとも注目すべきミュージック・ヴィデオの作り手は、チェット・フェイカーのこの曲を手がけたヒロ・ムライではないだろうか。クルマのヘッドライトが、全く人気のない深夜の路上を走ってくる女性のただならぬ様子を、より一層際立たせるのは、映画『キッスで殺せ』のアヴァン・タイトル以来の伝統?なのかもしれない。ここでは、女は裸足ではなく、ローラースケートをはいている。しかも、三人となれば、ただごとではない。ローラースケートは、最近のミュージック・ヴィデオでは、80年代っぽさ、あるいはノスタルジアを引き出す小道具として使われているが、ここでは深夜とはいえ、スピードにのって公道を占拠し、ただ滑るのではなく、踊り続けることによって放たれる解放感、そして、限られた光の中だからこそ、闇に浮かび上がる肉体の官能性やら単なる躍動感を超えた何かに、すっかり魅了されてしまう。それが、フェイカーが歌う“ゴールド”なのかもしれないが。

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    非常に月並みな、当たり前すぎて、途中で観るのをやめてしまいたくなるような映像が続く……が、勿論、それで終わるわけはなく、オデッザの二人にこの曲で起用されたズィラの歌う歌詞が、このヴィデオの主役の女性が相手役の男性に向けて発する言葉と、短い間だが重なったその後から、切なさが振り切れたかのような、まったく予期していなかった出来事が起きる。デヴィッド・クローネンバーグ監督の『ヴィデオドローム』に出てくるオブリヴィオン教授の台詞に倣えば、これは「ミュージック・ヴィデオに写ったことこそ真実である」ということになるだろうか?“Say My Name”とは悲しい言葉なのだろうか。

  • 新編集盤『Cabinet of Curiosities』の発表にあわせ、その収録曲でもあることから、オリジナル・リリースから34年の年月を経て、このミュージック・ヴィデオが作られた、という時間の経過よりも、やはり、強くひっかかったのはその内容。「Why aren't you in khaki? You'll be wanted. Enlist at once.」と書かれた第一次世界大戦開戦直後の徴兵プロパガンダ・ポスターに続いて、ユーチューブですぐに見られる1980年当時のポップ・グループの映像にソラリゼーションを施したものが、この先どうかなるのかと思いきや、映像処理はそのままで(もとはカラー映像だが、ここでは白黒反転した……つまり、白人黒人反転?)TVの『ソウル・トレイン』の映像→ジョルジュ・フランジュ監督による映画『ジュデックス』(“裁き”を意味する通り、怪盗ジュデックスは、強きをくじく正義の味方!)の有名な仮面舞踏会の場面→映画『ジャーヘッド』で『地獄の黙示録』鑑賞会の一場面を黒白に変換した映像→再びソラリゼーションを施したアマンダ・リア(ちょうどポップ・グループが活動していたのと同じ頃に、ディスコ・クイーンとして欧州を中心に超大人気、性転換シンガーでは?との噂をも宣伝に利用した)の代表曲“クイーン・オブ・チャイナタウン”のパフォーマンス映像→一番最初の映像→最初のポスターへと続く。さて、(ポップ・グループの熱心な聴き手なら?)ここから何が見えてくる?といった作り。

  • UKに、〈デス・ワルツ〉という、カルトなサントラ復刻専門レーベルがある。そこから、今月になってリリースされたのが、この2010年のカナダ映画『ビヨンド・ザ・ブラック・レインボウ』のサントラ(で、恐らく、これに関しては復刻ではない!はず)。これは、その収録曲で、タイトル・クレジットの部分。サウンド&ヴィジョンへの異様なまでのこだわりと構築の仕方は、見ての通り。監督が音楽に抜擢したのは、ブラック・マウンテンのメンバーであるジェレミー・シュミット。ここでは、シノイア・ケイヴス名義。ジョン・カーペンターやタンジェリン・ドリーム(特に、アメリカ映画のサントラ時代の)やジョルジオ・モロダー(特に『アメリカン・ジゴロ』のサントラの頃)が合流したかのような、アナログ・シンセのゴージャスな奔流に簡単に呑み込まれてしまいそうだが、カヴィンスキーやクロマティックス(というか、クリフ・マルティネスのシンセ?)のほうに馴染みがあるリスナーにも発見できそうな、いろいろな工夫が忍ばせてある。

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    ヒップホップ=不良の音楽、という紋切り型が、つきまとって久しいが、ならば、いっそのこと、設定を学園の不良のバトルにしてしまえ、そうすることで、一部でトレンド化されている“高校生ラップ”も、すっぽりおさまる。勿論ヒップホップは音楽のジャンルではなかったし、ラップが、ヒップホップという文化を支える一要素となったのも、このヴィデオに描かれているように、タイマン張って血い見るような愚かさの悪循環からの脱却手段の一つとしての、ラップによるバトルの効用が、この曲の最後のラインに出てくる、元“不良”アフリカ・バンバータによって確認されたからだ。そうしたバンバータ起源のヒップホップ原理主義は今なお、AKLOとSALUの世代であっても有効だろ?と念をおすかのように、このヴィデオの終盤では、この原理主義の指導者というか象徴として、Kダブシャインが“ビッグ・マグナム黒岩先生”風に乱入、彼のヴァースを背に、二人のラップ・バトル及びその効用が、ほんの数カットで手際よく見せられる。ヒップホップ=不良の音楽、なる俗説に便乗しつつも、ラップ=“元”不良の音楽、というヒップホップ発達史の比較的最初のほうに出てくる史実に準拠した、この曲のタイトルは、ラップ・ゲーム・トライアウト(ラップゲーム適正検査)の略である。

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