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  • Voodoo In My Blood Massive Attack, Young Fathers by MASAAKI KOBAYASHI March 14, 2016 1
  • Day Ones feat. Novelist & Leikeli47 Baauer by MASAAKI KOBAYASHI March 14, 2016 2
  • Good kid m.A.A.d city (Short film) Kendrick Lamar by MASAAKI KOBAYASHI March 14, 2016 3
  • Sacrifice V V by MASAAKI KOBAYASHI March 14, 2016 4
  • Miami Ultras Yung Lean by MASAAKI KOBAYASHI March 14, 2016 5
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    映画『ゴーンガール』を観てしまった者なら、ここでロザムンド・パイクの姿が見えた途端に、ただならぬ状況が待ち構えていることを、まずは予感してしまう。勿論、彼女はこの地下道で、メタリックな球体に出会うだけでなく(ホラー好きなら反射的に映画『ファンタズム』の殺人ボールを思い起こすはず!)、この球体によって、身体の自由を完全に奪われ、映画『ポゼッション』に出てくるメトロの通路でのイザベル・アジャーニほどではないにせよ、何かに憑依されたかのようだ。サビでは確かに「俺はおまえのもの」と繰り返される。また、ヤング・ファーザーズは最初から「俺の血の中でヴードゥーが息づいている……なぜ、歯に血がついたままなんだ」と何度も歌う。ただし、このMVでのパイクは、殺人ボールに襲われても、血のシャワーを浴びることもなければ、アジャーニのように壁に思いきり身体を叩きつけられることはあるものの、地下道に吐瀉物や体液を撒き散らすことは一切ない。“ヴードゥー・イン・マイ・ブラッド”の不気味な謎は深まるばかりだ。

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    上のMVの一つ前のマッシヴ・アタックの“テイク・イット・ゼア”でもそうだったが、ふと覗き見た、深い時間の夜の向こう側に潜む秘密を(シャバズ・パラセズやチャイルディッシュ・ガンビーノ等の曲のために)たびたび映像に捉えてきたヒロ・ムライ。人種差別問題や大統領選挙といった国を二分する案件に揺れる2016年2月に、彼が夜半に見つけたのは、アメリカ独立戦争当時の軍服を身にまとった兵士たち。考えてみれば、この曲にフィーチャーされているノヴェリストは(特に昨年初頭以来)UKグライムの期待の星であり、目出し帽女性ラッパー、レイケリー47はNYはブルックリンの出身だ。人気のない深夜のショッピング・モールの駐車場が戦場と化すが、これはMCバトルなのか。ここで、最後に生き残るのは、たった一人だ。

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    上のMVを撮ったヒロ・ムライは、昨年、ケンドリック・ラマーをフィーチャーしたフライング・ロータスの“ネヴァー・キャッチ・ミー”のMVで、コンプトンを舞台に「悲しい奇跡」を描出していた。それ以前に、フライローのMV“アンティル・ザ・クワイエット・カムズ”を撮っていたカーリル・ジョセフが手がけた、このショート・フィルムは、今触れた2作とは違い、山場でダンスが出てこなければ、巻き戻し再生等の映像表現や演出場面もかなり控えめだ。それよりも、嬰児時代のケンドリックを収めたヴィデオ映像やら、ドライヴスルー葬儀社といったコンプトンの様々な素顔や実像をうつしとることに主眼が置かれている。『グッド・キッド、マッド・シティ』(『GKMC』)において、そうした、幾人もの素顔や眼差しをとらえた曲と言えば、ストリート・ギャング抗争で殺されたデイヴの弟、(『セクション80』に登場した)望まない妊娠に苦しめられた少女キーシャの妹といった(知人本人から直接ではなく、その兄弟姉妹等の)人たちからの視点(=本音)を取りまとめた“シング・アバウト・ミー、アイム・ダイイング・オブ・サースト”がまず思い浮かぶ。『GKMC』に触発されて作られたという、約15分に及ぶこのショート・フィルムにおいても、この曲が映像と最も素直に共鳴している。

  • そのケンドリックによるグラミー授賞式での、あるいは、ビヨンセによるスーパーボウルのハーフタイム・ショウでの、それぞれのパフォーマンスに比べたら、勿論このMVは、多くの面で明らかに地味だ。それでも、VVことV.V.ブラウンのこの作品において、「ブラック・ライヴス・マター」問題に対する独自の考えを伝えようとする(映像)表現は、例えば、ビヨンセのようなブラック・パンサー党員のファッションの借用ではなく、往時のブラック・パンサー党員に強烈な影響を与えたフランツ・ファノンの著作(ここでは特に『黒い皮膚・白い仮面』か?)を、自ら読みこなした上で生まれ出たものであるのが、とても素晴らしい(監督は彼女自身!)。

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    当時〈ニューヨーカー〉誌等でも取り上げられたとはいえ、「トレンド」と言ってしまうには抵抗があるのが、「サッド・ボーイズ」ムーヴメント(のようなもの)。2013年頃から、アメリカの音楽ファンを中心にしたごく一部の層に支持されたこの動きの中心に位置していたのが、スウェーデン人(本国では全くの無名であることを自負!)で現在19歳のラッパー、ヤング・リーンだ。いわゆる「エモ」とは違う「サッド」な心性は、リスナーが独自に感じ取るべき部分だろうか。奇しくも、このMVは、ヤング・サグがエルトン・ジョンからのオファーで、“ロケット・マン”のリミックスに参加決定と報じられたのと同じタイミングで発表された。ヤング・サグは、2014年に、カニエ以上に、よりスカートらしいスカートを身に着けた写真を公表したことでも注目を集めた。が、ここでの、ヤング・リーンは、何が悲しくて、ひんやりとした空気の中、花柄のワンピース姿で、(自分の?)墓穴を掘っているのだろうか? ここには、ヤング・サグのスカート姿とは重なりそうにない「何か」がありそうだ。

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