SIGN OF THE DAY

〈エレクトラグライド〉開催目前!
タイムテーブル順に追っていく、見どころ、
聴きどころ、踊りどころ! part.3
by SOICHIRO TANAKA
YOSHIHARU KOBAYASHI
November 27, 2013
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〈エレクトラグライド〉開催目前!<br />
タイムテーブル順に追っていく、見どころ、<br />
聴きどころ、踊りどころ!  part.3<br />

小林「さあ、エレクトラグライドも目前にせまってきました」

田中「なんか、二回目の〈エレクトラグライド〉対談、一回目ほどは受けないなー。やっぱ音楽オタクがしゃべりすぎたのが敗因かな」

小林「十二分に受けてますよ! だって、まだ記事アップしたの、昨日なんだから、一日しか経ってないことを考えれば、凄い量読まれてますよ」

田中「じゃあ、もっと早めにアップしてりゃ、もっとたくさんの人が読んでくれたんじゃねーの?」

小林「はあ? タナソーさんが首のヘルニアから来た頭痛で何も出来ないだの、座骨関節だか何だか悪くして、椅子に座れないだので、仕方なくこういうスケジュールになったんじゃないですか!」

田中「かくして、〈エレクトラグライド〉のバナー広告100万の夢はもろくも消えた、と」

小林「そこは大丈夫です。だって、ツイッターとかでも、サイン・マガジンの記事を受けて、『これは〈エレクトラグライド〉行かねば』的な反応、凄いじゃないですか。こりゃ、150万はかたいんじゃないですかね」

田中「でも、もう今週末に開催なんだけど」

小林「だって、前売りチケット8800円ですよね。要するに、単純計算したとしても、サイン・マガジンの記事を読んで、200人がチケットを買ったとすれば、176万円じゃないですか。これは主催者も大感謝でしょう」

田中「計算速いね。とらぬタヌキのなんとやらだけど」

小林「僕の読みだと、300人はかたいな」

田中「馬鹿だな、こいつ。でも、小林くんの言う通りなら、俺たちも無事にお正月がこせるね。だって、年が明けたら、俺たち破産して、サインマグ封鎖されてたら、さすがに嫌だもんな。さすが〈エレクトラグライド〉、音楽界の傘地蔵と呼ばれるだけはあるね」

小林「やっぱりこの対談を通して、ひとつひとつのアーティストをきちんと値踏みしながら、いかに〈エレクトラグライド〉というイヴェントがコスト・パフォーマンスが高いかを証明してきた僕の功績ですかね」

田中「でもさ、いくらチケット代が1万円切ってたとしても、他に飯代とかかかるじゃん。長丁場だし」

小林「僕、パーティの時とかって、ほとんど食べませんから」

田中「でも、そこも大事なとこじゃん。一晩の長丁場なんだから。飯がマズいのも嫌だし、飲み物買うのにすげー時間かかるとか、会場が寒すぎて、しかもトイレには人が一杯でお漏らししちゃったとか、そういうの嫌じゃん。その辺り、〈エレクトラグライド〉は大丈夫なわけ? おむつの準備はいらないわけ? やっぱ賢い消費者としては、そこはきちんと確認しないとさ」

小林「ホント文句しかない人だなー。確かにフェスと言えば、バーやトイレの行列にうんざりさせられることもあります。でも、去年の〈エレクトラグライド〉は比較的に快適でした。トイレが激混みだった時間帯は特になかったと思います。まあ、勿論、誰かのライヴやDJが終わった直後は、それなりに混みますけど」

田中「でも、随分前の〈エレクトラグライド〉の話だけど、俺、飲み物買うのに、すげー時間かかった記憶あるぜ」

小林「また昔話ですか。もはやそこはきちんと改善されてるんですよ。去年は全長60メートルもあるU字型の長ーいオフィシャル・バーがあって、お酒を買うのに大行列っていうのは全然なかったし。今年はそれには及びませんが、オフィシャル・バーは40メートルもある。しかも、その隣にはユニットとウームのバーが出店していて、更には2階にレッドブルのバーも出てますから」

田中「食事は? なんか美味いもの、あんの?」

小林「僕はオールナイトでご飯は食べないんで」

田中「君の話はいいから」

小林「主催者によると、今年は〈フジ・ロック〉に毎年出店しているエチオピア料理のクィーンシーバがあったり、ブラジル料理の店があったり、あの花畑牧場もある。なので、結構充実している印象です。今年は20時開場で、最初のアクトまで30分あるから、着いたら、まずご飯を食べるっていうのもあり。賢明な策じゃないでしょうか」

田中「金が絡むと、ホント説明口調だな。でも、寒くない? 〈エレクトラグライド〉って。ほら、他の邦楽系のイヴェントとかに比べると」

小林「寒いです」

田中「偉そうに言うことじゃない気もするけど」

小林「特に〈エレクトラグライド〉の場合、バーや飲食のブースはホールの外にある。確かにこれは寒い。正直、めっちゃ寒いと言えるだろう」

田中「なんか、偉そうだな、おい」

小林「当然です。僕が偉そうに言うには、それなりの理由がある。つまり、それって、すべての予算を何よりもアーティストのギャラに充ててるって証拠じゃないですか。優先すべきは、観客のホスピタリティよりも音楽。何よりも大事なのは音楽のクオリティですから。要は、主催者側のアティチュードの表れ。だからこそ、〈エレクトラグライド〉は寒い」

田中「暖房費をケチってるわけじゃないんだ?」

小林「多分、ちょっとはケチってます。ただ、寒いとは言っても、別に普通です。屋内は普通に暖かい。フィールドの真ん中で踊ったりすれば、むしろ暑いくらいだと思いますね。ただ一言、賢い消費者の皆さんに言っておくと、快適なところには必ず罠があるものなんですよ」

田中「まあ、確かに、真夏みたくTシャツ一枚でも大丈夫な状態になるまで、真冬のイヴェント会場にガンガン暖房きかせたりするのって、正直どうなんだ? って話もあるしね。しかも、物販でTシャツが飛ぶように売れてたりすると、さすがにげんなりするもんな」

小林「罠ですね、それは」

田中「でも、あれと同じだな。ほら、クラブとかでも、あまりにホスピタリティが充実しすぎてるクラブとか、たまにロクじゃない場合もあるじゃんか。最近流行りの、女の子はエントランス・フリーのクラブとか」

小林「所謂チャラ箱ですね」

田中「俺たちが普段遊びに行ってる、所謂オト箱じゃなくてね。でもさ、今やクラブと言えば、世間一般的にはチャラ箱ですよ。女の子エントランス・フリーは当たり前、しかもドリンク2杯フリー、男は5人くらい座れるボックス・シートにシャンパン1本つけて2万円とかさ。昨今、そういうのがクラブだと思われてるわけですよ、世間一般的には」

小林「店によっては、店の人間が『あちらの席のお客さんがお酒奢ってくれるそうですよ』って、ボックス・シートに、客の女の子をそれとなく連れて行く場合もあるらしいですからね。もはや新手のキャバクラですよね」

田中「でも、わざわざ女の子を雇うより遥かに安上がりっていう。だから、まさに風俗なわけじゃん。しかも、かかってる曲は安いEDMだらけで、一晩に“カンナム・スタイル”が6回も7回もかかったりするっていうさ」

小林「タナソーさんも“カンナム・スタイル”かけますけどね」

田中「一連の風営法による摘発のせいで、わりときちんとしたオト箱まで根絶やしにされちゃったじゃん。でも、東京も大阪もむしろチャラ箱は増えてる。そういうクラブって、音楽云々じゃなくて、半年とか一年で荒稼ぎするのが目的だから、もし摘発されても、また別な場所に別な名前で出店するだけ、っていう」

小林「そういうクラブのこと、捨て箱っていうらしいですね」

田中「むしろ風営法を強化して、そういうクラブこそ摘発しろよ。何やってんだ、行政は」

小林「今度はわがままな有権者の真似ですか。だから、エレクトラグライドの場合も、会場自体は巨大ではありますが、ある意味、音楽ありきのオト箱の代表格なんですよ。勿論、それって、主催者のアティチュードもありますし、なによりもラインナップそのものがそれを促してる」

田中「そうそう。だからこそ、今回のエレクトラグライドがこれまで以上にガンガンに盛り上がってもらって、クラブ・カルチャーの何たるかを世間一般に知らしめてもらわないと困るわけだよ」

小林「あ、いきなり寝返りましたね。なんか予定調和な展開だなあ」

田中「でも単純な話、居心地いいよね、エレクトラグライドって。フジ・ロックとかと同じなんだけど、いい意味で、ゆるい。会場全体に『120%楽しみつくさなきゃなんない!』的な同調圧力も漂ってないしさ」

小林「さすがに説得力ありますね。!!!の記事タイトルに、『〈エレクトラグライド〉を120%楽しむための〜』なんて枕詞をつけるだけあって」

田中「うるさいよ。てか、枕が長いよ」


▶▶▶02:45 ! ! !(CHK CHK CHK)

小林「じゃあ、遂に終盤戦に突入です」

田中「時間的にも3時前。パーティ的に言うと、ここからが本番」

小林「2メニーDJsのお祭りセットを受けて、フロアも完全に出来上がった状態になってるはず。もはや誰もが馬鹿になってる時間帯ですね」

田中「小林くん的にも2メニーDJsの間は、VIPバーか何かで女の子はべらして、ゆったりとくつろいで、しっかり体力回復してるだろうし」

小林「ちょっとー。適当なこと言うの、やめて下さいよ」

田中「でも、チックが演奏にするには最適の時間帯だよね」

小林「チックと言えば、何を差し置いても、すさまじい熱気が渦巻くカオティックなライヴ。あの濃密なグルーヴは深い時間にぴったりだと思います。フロアがドロッドロになりますよ」

田中「それはもう俺が何度も書いたっての

小林「チックは今年7月に来日したばかりですけど、単独公演は即完売でしたし、見逃してしまった人も少なくないのでは。実は僕もそのうちの一人です。だから、かなり短いインターバルではあるものの、待望の再来日と言っていいと思います。じゃあ、タナソーさんのクソ長い原稿を読む暇はない、という方のために、まずは1曲見てもらいましょうか。最新作『スリラー』から、“ワン・ガール/ワン・ボーイ”のスタジオ・ライヴですね」


田中「お、敢えて、抑えた曲調の、抑えた演奏の映像を選んだね」

小林「やっぱりここはしっかりと焦らしておくというのが、正しいパーティ・マナーじゃないですか。焦らしに焦らしておいて、後はようやく明日にはアップされるチック原稿のパート3を楽しみにしてもらうということで。まあ、あくまで予定ですけどね」

田中「嫌みだなー」

小林「チックって、最高傑作の『ミス・テイクス』までは、ライヴのエネルギーをレコードに落とし込む、っていう方向性でアルバムを作っていましたけど、それ以降は違いますよね。『ストレンジ・ウェザー・イズント・イット』からは、勢い勝負でレコーディング作品を作ってしまわずに、ソングライティングやプロダクションに比重を置くようになっている。で、その新しい路線で生み出した初めての傑作が、今年リリースされた『スリラー』。わかりやすく言えば、チック史上最高に、曲よし、音よし、アレンジよし、といったレコード。スタジオ録音では適度に抑制が効いていて洗練されている。それだけに、これがライヴではどんな風に爆発するのか、かなり楽しみなところです。7月の単独公演、タナソーさんは観てるんですよね? どうでした?」

田中「勿論、最高ですよ。俺が観たのは追加公演で、代官山ユニットのアリヴァーサリー・パーティだったんだけど。でも、フロアがなー」

小林「お、今度はお客さんに難癖ですか」

田中「だって、!!!って、何よりもダンス・カルチャーの自由さを取り込んだバンドなわけじゃんか。でも、全部が全部じゃないんだけど、一部の観客のノリがすっかりロックなわけだよ。ガシガシ踊るって感じでもなく、ダイヴァーもいたりしてさ」

小林「あれ? いつもライヴハウスやホールの壁に貼ってある『ダイヴ禁止』っていう貼り紙に腹を立ててる人とは思えない発言ですね」

田中「別に飛ぶのは構わないんだよ。でも、ライヴ前はLEF!!! CREW!!! のDJだったんだけど、ぎゅうぎゅうのフロアが9割方ステージ向いて、棒立ちなんだよ。あれにはさすがにちょっと頭にきてさ。『お、歓声が上がった』と思ったら、ステージにギター・テクが現れただけっていう。で、ユニットのフロアに降りるところの階段って、柱があるから、ちょっと狭いじゃん。そこで棒立ちで場所取りしてる野郎とかもいるわけ」

小林「それはちょっとキツいですね。背の低い女の子とかだったら、わからなくもないけど。でも、タナソーさんが老人の昔話として、たまに言うじゃないですか。『90年代半ばからゼロ年代前半のクラブはもっとコミューナルな空間だった』って。ぎゅうぎゅうのフロアでも『通してー』と言ったら、さっと場所を空けてくれるとか、タバコを出したら隣の人がライター指し出してくれるとか。でも、僕もそういう現場は知らないですからね。だから、今はそれが普通なんじゃないですか」

田中「まあ、そうだよね。でも、エレクトラグライドだけは、そういう空間であって欲しいんだよね」

小林「そこは大丈夫ですよ。僕が保証します。安心して下さい」

田中「そうかな?」

小林「会場、広いですし。皆、さっと通してくれますよ」

田中「俺、帰る」

小林「残りは、タナソーさんの!!!原稿をお楽しみ下さい!」


▶▶▶03:55 MODESELEKTOR(DJ set+909)

田中「なんか疲れてきた。あと、小林くん、適当に話してよ」

小林「余計なことばっか話してるからですよ。あの手の話は、特に誰も楽しくないですから」

田中「了解。もう愚痴はやめるよ」

小林「気づけば、もう朝の4時。これくらいの時間帯になってくると、フロアの端っこの方では力尽きた人たちが倒れ込んでいて、野戦病棟みたいになっている状態」

田中「でも、俺、あの野戦病棟も嫌なんだよな。だってさ――」

小林「でも、皆さん、楽しいのはここからです!フロアが一番狂って、おかしなテンションになるのって、この辺りからですから!しかも、ここでモードセレクター登場となれば、盛り上がらないはずがありません!」

田中「でも、フロアの端っこならまだしも、フロアの真ん中で寝てるやつとかいたりするじゃん」

小林「いいから、タナソーさんは休んどいて下さい。僕、去年、ドイツの〈メルト〉っていう2~3万人規模の野外フェスに行ったんですけど、そこでのモードセレクターがすごかったんですよ。さすがお膝元のドイツだけあって、ビーチ・ステージを丸ごとひとつ、彼らがオーガナイズしてて。おまけに、メイン・ステージでは、かなりいい時間帯に彼らがライヴ・セットで登場する。日本でもずっと高い人気を誇るアーティストですけど、現地での人気と盛り上がりはその比じゃなくて、半端なかったですね」

田中「あれ? 俺の話は」

小林「その時の映像があるんで、ちょっと見てみましょう!」


小林「彼らはDJセットでもオリジナル曲でもそうなんですけど、テクノ、ヒップホップ、ダブステップの闇鍋状態で、何でもあり。しかも、それをすごくポップで楽しく、パーティ・ヴァイブ炸裂といった感じでプレイするから、たまらないですよね。もう人気があって当然、って言うか」

田中「もうすっかりフロアはドロ沼状態なんだから、絶対にここからがオールナイトのパーティの醍醐味なわけじゃんか。でもさ――」

小林「今回はDJセットですけど、ちゃんと専属のVJを連れてきてのオーディオ・ヴィジュアル・セットなわけです」

田中「俺にもモードセレクターについて話させろよ!」

小林「今回はドラム・マシーンのTR-909も使うということなので、DJながらライヴ感のあるパフォーマンスが期待できそうです」

田中「それって――」

小林「ストップ! 確認しますけど、それ、音楽の話ですよね?」

田中「それって、ジェフ・ミルズみたいだね。楽しみだね」

小林「もう音楽の話しかしないって、約束してくれますか?」

田中「わかったよー。もう年寄りの愚痴はやめるからさ」

小林「信用できないなー。では、彼らのお膝元ベルリンのボイラー・ルームでの1時間ほどのDJセット映像があるので、見て下さい!」


▶▶▶05:10 THEO PARRISH

小林「とうとう最後はセオ・パリッシュです」

田中「来たー! 皆さん、本命中の本命の登場だよー」

小林「90年代後半に登場し、デトロイトのテクノではなく、漆黒のディープ・ハウスの潮流を世に知らしめた張本人ですね。ファンク、ソウル、ジャズ、ヒップホップ、R&B、アフロ・ミュージックなどを溶かし込んだドス黒いグルーヴと粘っこいビートは、本当に強烈です。スピリチュアルな感覚もありながら、ズブズブと深いグルーヴにはめられる感じ。観たことがない人は、とにかく一度チェックしてみてください」

田中「あのさ、小林くんさ、特にこの一本目の映像さ、機材はトラブルわ、針飛びするわ、プレイ中のセオに握手求めてくるお客はいるわ、かなりコンディションとしては最悪なんだけど」

小林「でも、さすがはセオ、動じてません。フロアで暴れすぎる客をはたいたり、ヘッドフォン投げつけたりする、どこかのDJとは違いますね」

田中「でもさ、周りの女の子たちに迷惑かけるようなやつなんて、お客さんのうちに入ら――」

小林「じゃあ、観て下さい! やはりボイラー・ルームでのプレイです!」


田中「あのー」

小林「去年のエレグラも豪華なラインナップだったんですが、ホール11の最後のアンドリュー・ウェザオールがすごく印象に残ったんですよ」

田中「ていうか、むしろ毎回〈エレクトラグライド〉って、最後のDJは絶対に外さないよね。鉄板。なのに、このくらいの時間になると――」

小林「それはさておき、前回は、アモン・トビンがプロジェクション・マッピングを使ったライヴをやったり、フライング・ロータスが3Dのグラフィックを使ったオーディオ・ヴィジュアル・セットをやったりしていて、みんな音と映像の融合がすごかった。でも、だからこそ、そういったものをたっぷりと観た後に、シンプルにレコードで曲を繋いでいくだけで客を持っていってしまうウェザオールが、かなり新鮮だったんですよね。ですよね?」

田中「はい。その通りです。異論はないです」

小林「なので、今回のセオにも、それくらい純粋にDJとしての技で感動させられたいな、と。なにしろセオと言えば、オープン・トゥ・ラストで回すのが当たり前のロング・セットの名手ですからね」

田中「その通り!」

小林「というわけで、後半の3アクトはこんなところですかね」

田中「あれ? ちょっとあっさりしてない?」

小林「さすがに僕も疲れたんですよ! 特に年寄りの愚痴を止めるのは!」

田中「あのさ、セオの二つ目の映像もいいよね。素っ頓狂な姿のサブストラクトと交代する感じも絵としてかなりいいっていうか……」

小林「余計なことはいいから、最後に総括をお願いします」

田中「わかった! わかったよ。俺がびしっと締める。えっとですね、結局のところ、こんな風にどれだけ当日をシュミレーションしたって、いいパーティというのは、思いもしないことが起こるものなんですね。やっぱりそこが現場の醍醐味だから」

小林「これまでの時間が台なしだし。要は、律義にこんな記事読んで、『ふんふん』とか言って関心してる人は、みんな馬鹿ってことですか」

田中「違うよ。こんな風にいろいろと準備していったからこそ、それが覆された時には、さらなる喜びと驚きが生まれる。楽しみが倍増する。だから、予習に越したことはない。勿論、事前の前情報なしで当日に臨むのもいいけど、たとえ事前にセットの内容が全部わかってたとしても、それを軽く凌駕するプレイを見せてくれるのが優れたパフォーマー。で、今回の〈エレクトラグライド〉の各アクトは、間違いなくそういう人たち。なので、もし良かったら、今一度、記事に貼り付けてある映像や音をがっつり聴いといて下さい。きっと楽しみが倍増するはずです。以上!」

小林「なるほど。途中、余計な愚痴を挟みつつも、最後は締めましたね。あれ? そう言えば、今回、お金の話してないじゃないですか」

田中「もういいよ。ここまで読んでくれて、それぞれの映像を観てくれた人たちに、これ以上の説明なんていらないもん」

小林「でも、これだけ読者を煽っといて、当日に『体調悪いから、行かない』とか言わないで下さいよ。まだ座骨関節の調子良くないんだから」

田中「大丈夫。明日はしっかりジム行って、体調万全にしとく」

小林「じゃあ、タナソーさん、何時に来ます? 誰から観ます?」

田中「う〜ん、セオ・パリッシュからかな」

小林「最後だし!」

田中「始発に乗ってくよ」

小林「まだ始発走ってないし!」

田中「走らせろよー。何やってんだ、行政は。と、わがままな有権者的な」

小林「では、皆さんもタイムテーブルを眺めつつ、今回の記事を参考にしながら、どの時間帯に体力を集中させるか、しっかり検討しておいて下さい」

田中「では、会場で! 俺はしょっぱなから最後まで、がっつり楽しみますので、ぜひお酒でも奢って下さい! 飲めないけど」

小林「この人、ホントに来るのかな」



「〈エレクトラグライド〉開催目前! タイムテーブル順に追っていく、見どころ、 聴きどころ、踊りどころ! part.1」はこちら

「〈エレクトラグライド〉開催目前! タイムテーブル順に追っていく、見どころ、 聴きどころ、踊りどころ! part.2」はこちら

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