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  • 坂の多い街と退屈 ラッキーオールドサン by RYOTA TANAKA June 16, 2015 1
  • どうでもいいけど Never Young Beach by RYOTA TANAKA June 16, 2015 2
  • New Town Wanna-Gonna by RYOTA TANAKA June 16, 2015 3
  • ホワイトアルバム my ex by RYOTA TANAKA June 16, 2015 4
  • 何卒よろしくお願いします 上田五辻 by RYOTA TANAKA June 16, 2015 5
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    2月に吉祥寺キチムで開催された、デビュー・ミニ・アルバム『I'm so sorry, mom』のリリパにおいて、周辺の同世代ミュージシャンを集めたバンド・アンサンブルが大変おもしろく、実に耳を引いた男女デュオ。7インチとしてリリースされたこの曲でも、牧野祥広、岡本成央と同じパーソネルがリズム隊となっていますが、新たな顔ぶれとして、トランペットに1983、王舟などで知られる高橋三太、コーラスとタンバリンで彼らの敬愛するシンガー・ソングライターHara Kazutoshiが参加。爽やかなフォーキー・ポップスに華やぎを加えています。先日リリースがアナウンスされたフル・アルバムでは、kyooo、池上加奈恵、北里彰久、ほそまりと、高橋やHara同様、今の良き歌の陰にこの人あり、な面々が力を添えているよう。今回の曲で描かれた、坂の多い街=聖蹟桜ヶ丘で、過ぎていく時間、去っていく人々の存在へと、眼差しを投げかける女の子と男の子。同じ街を舞台にしたというコンセプチュアルなフル・アルバムで、彼らはどんな暮らしを歩んでいるのでしょうか。

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    先日、立川のセプチマというギャラリー(砂川七番の街のムードも含めて超良い!)でラッキーオールドサンとツーマン・ライヴをしていたのが、このネヴァー・ヤング・ビーチ。そこで、ライヴの最後に演奏されていたのが、アルバム『ヤシノキ・ハウス』では冒頭に収録されている“どうでもいいけど”でした。メンバーのいなたい風貌、リリックでの「パン屋」「ママ」などちょっと古めかしい言葉選びから、ともすれば懐古主義的に見られがちなバンドですが、いざアンサンブルに耳を向けるときわめてモダン。むしろ今屈指のスマートさを持つギター・バンドでしょう。この曲においては、3分14秒頃のギター・ソロ、1オクターブ上がるところが昇天ポイント。メンバー5人が醸す無敵のギャング感も大変チャーミングで、このPVで採用された4:3のアスペクト比は、その眩さをいっそう煽るようです。

  • ルーツ・ロック的な志向をモダンに締め上げるというポイントでは、この5ピースも注目。東京で活動するワナ-ゴナ。70年代のアメリカン・バンドを思わせる、フレーズにフレーズを重ねていくヴォリューミーなサウンド設計を敷きつつ、この新曲ではジャーマン・ロック的な淡々としたリズム・アンサンブルを貫くことで、不思議な浮遊感を獲得しています。ターンテーブル・フィルムズが“アニマルズ・オリーヴス”で自らに課したトライアルを受け継いでいると評するのは、ちょっと言い過ぎでしょうか。もともとはサイケなインディ・バンドだった彼らが、方向性を転換したきっかけは、ジャッパーズのライヴに衝撃を受けてというのは、東京インディちょっといい話。

  • 社会性という面では、薄氷を履むような当人の危うさとは反比例的に、いざ曲を書けば、清濁併せ呑んであまりに美しいラインを放つソングライターが稀にいます。自分にとっては、ヤングパカパカもそうした不世出のメロディメイカーの一人。彼の率いるマイ・エックスが、約2年ぶりの2ndアルバム『イエスタディワンスモア』を完成させました。この曲は新作からの先行公開。歩むドラム、這うベース・ライン、じわじわと温度を上げていくギターと歌声。逃げも隠れもしない3ピースのロックです。めちゃくちゃかっこいい。そして、楽曲を貫いているのは、音楽と対峙した時のとほうもない無力感。それゆえに、この曲が聴き手に喚起する胸痛は、ピート・ドハーティや土井玄臣の作品へ触れた時のそれらと近しさを感じます。街の片隅を転がる屑が、朝の光を反射させる、その一瞬の美しさとでも言ったような。

  • エンジニア/プロデューサーとして、ハーフビー、ターンテーブル・フィルムズ、アナなどを手がけ、〈セカンド・ロイヤル〉のサウンド作りに貢献してきた上田修平は、もともとルーファスという名義で活動してきたシンガー・ソングライター。彼が、上田五辻(うえだいつつじ)という新しい名義で、自らの作品としては約4年ぶりの新曲をアップしました。ブルーアイド・ソウル・ムードのインディ・ポップという趣だったルーファスの時と比較し、この曲では、往年のカエターノ・ヴェローゾの小気味良いステップが脳裏に浮かぶ、洒脱なボッサを展開。日本語詞を歌う上田の歌声も、以前よりぐっと低くなり艶を増しています。コーラスは上田の奥方が添えており、それがゆえの飾り過ぎない親密さも心憎し。「何卒よろしく」というラインも耳に残り、歴年の裏方キャリアを経て、ポップスの作り手として、匠の域へと達したことさえ匂わせる一曲です。

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