このたび、私たちは新しいポッドキャスト番組〈the sign podcast〉を立ち上げました。
この〈the sign podcast〉は、私たち〈ザ・サイン・ファクトリー〉の田中と小林、そして〈POP LIFE: The Podcast〉初代ディレクターでもある気心の知れた木村美穂さんの3人が核となるメンバー。機材の購入やレンタルから、スタジオの手配、録音と編集作業、出演者のギャランティの捻出に至るまで、完全にDIYで運営するものです。
配信は〈POP LIFE: The Podcast〉と同じくSpotifyのみ。Spotifyのアプリを入れれば、プレミアム会員にならずとも、無料で聴いてもらえます。当分の間は「月曜日21時配信」の予定です。
>>>これまでとは違う「形式」のポッドキャスト
これを読んでいる方の中には、田中宗一郎と三原勇希さんがホストを務めるSpotifyオリジナルのポッドキャスト番組〈POP LIFE: The Podcast〉を聴いていただいている方も少なくないと思います。そんな人たちは、なぜわざわざ新しいポッドキャストを立ち上げるのか? 〈POP LIFE: The Podcast〉とはどう違うのか? と感じているかもしれません。
どう考えても手間がかかって面倒なのに、わざわざDIYで新しいポッドキャストを立ち上げる理由。それは一言で言えば、新しい実験がしたいからです。
まずひとつ目の実験は、〈the sign podcast〉では、細部から大枠に至るまで〈POP LIFE: The Podcast〉とは違う形式を導入すること。番組ホストは田中宗一郎の一人だけ。その田中が一人でしゃべるエピソードもあれば、ゲストと二人で話すエピソード、あるいは複数のゲストを迎えて話すエピソードもあります。各エピソードの長さも20分弱から70分強まで様々です。
また、NetflixなどのTVシリーズのように、シーズン/フェーズ制を導入します。まず本日6月28日(月)から11月にかけての約半年間、計20本前後のエピソードを配信する予定です。シーズン1は6月28日(月)から4週間連続で配信、そこから少しお休みをいただき、シーズン2は8月後半から4週連続、そしてシーズン3は10月後半から5週連続で配信します。ここまでがフェーズ1。上手くいかなかったらここで打ち切り。でも、もちろん私たちの目標はフェーズ1の経験と反省を生かし、2022年前半からフェーズ2、2022年後半からフェーズ3と続けていくことです。
アートワークを描き下ろしてくれたのは、『北極百貨店のコンシェルジュさん』や『さよーならみなさん』でお馴染み、〈POP LIFE: The Podcast〉にも出演してくれている漫画家の西村ツチカさん。上の画像がそのアートワークですが、田中宗一郎をモチーフに描いてくれた作品となっており、私たちは「カルチャー・スモーカー」と呼んでいます。
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>>>オルタナティヴで開かれたエコシステムの構築
私たちが〈the sign podcast〉でやってみたい新しい実験は、それだけではありません。やや大袈裟に聞こえるかもしれませんが、信頼できる仲間やゲスト、そして何よりリスナーの皆さんと一緒に、オルタナティヴなエコシステムを作り上げたい。そんな風に考えています。
〈POP LIFE: The Podcast〉はSpotifyという大企業に予算を出してもらって運営されている番組です。もちろんそれも現代的で理に適ったメディア運営の在り方のひとつに違いありません。ただ私たちとしては、それと並行して、もうひとつ別の可能性を模索したいのです。
それは、作り手と受け手が互いにリスクをシェアし、リターンをシェアする形です。要するに、まず私たちが経済的なリスクを取ってDIYの新しいポッドキャスト番組を作るので、それが面白い、もっと聴いてみたいと思ったら、リスナーの皆さんにはお金を払ってもらいたい。広告モデルとも、大資本傘下での運営モデルとも違う、作り手と受け手がダイレクトに繋がった小さなエコシステムを作りたいのです。
>>>新たな試みにあたって、サポートのお願い
そのため、私たちは〈the sign podcast〉をSpotifyで無料配信しつつ、自社のオンライン・ストア〈The Sign Market〉にて、〈the sign podcast〉の運営資金にあてるマーチャンダイズの販売を行い、ドネーションも募ることにしました。Tシャツとドネーションを組み合わせた商品もご用意しています。
具体的な話をすると、〈the sign podcast〉フェーズ1の立ち上げに掛かる諸経費、スタッフやゲストへのギャランティの支払い、給与支払いのために会社として確保すべき利益、そしてフェーズ2の準備資金を工面するためには、ざっと150万円ほど必要です。私たちのような零細企業にとっては大きなお金です。是非皆さんの力を貸してください。
マーチャンダイズはシーズン1(6月期)、シーズン2(8月期)、シーズン3(10月期)という3回の配信タイミングで毎回、新しい商品を販売する予定です。シーズン1のマーチャンダイズは、西村ツチカさんが描き下ろしてくれた「カルチャー・スモーカー」をフィーチャーしたTシャツ。デザインは私たちの友人である〈DIGAWEL〉のデザイナー、西村浩平さんが手掛けてくれました。全2型。どちらも最高にかわいい仕上がりだと思います。
ドネーションは1000円、5000円、5万円、10万円のメニューをご用意しました。5万円とか10万円って必要? 夢見過ぎでは? という話はもちろん出ましたが、まあ、奇特な方もいるかもしれませんから。
もしお金を払っていただけるとしたら、一般的には1000円か5000円だと思っています。ちょっとしたランチを食べたり、本を一冊買ったりするくらいの価値はあるかな? と思ったら、是非1000円を入れてください。いやいや、美味しいディナーだったり、単行本2、3冊分の価値は十分あるでしょ、と感じたら5000円をお願いします。本当にささやかなお礼となりますが、ドネーションをしてくださった方は、リターンとして「カルチャー・スモーカー」の画像データがダウンロードできます。
もちろんドネーションは、必ずしも今すぐ支払ってほしいというわけではありません。何度か聴いてみて、これは面白いかも、続けてほしいな、と思ったタイミングで構いません。ただ、ずっと聴き続けてもらえるとしたら、一度だけではなく、何度でもドネートしてもらえると嬉しいです。例えば、シーズン1に1回、シーズン2に1回、シーズン3に1回、という風に。
>>>シーズン1のエピソード4本をご紹介
最後に、本日6月28日(月)を皮切りに4週連続で配信されるシーズン1のエピソードの簡単なご紹介と、今後の予定や展望について書いておきます。
本日6月28日(月)21時に配信されるのは、田中が一人で話すエピソード1。彼がこよなく愛するジェームズ・マンゴールド映画『フォードvsフェラーリ』のシーン分析と主題分析を通して、なぜ〈the sign podcast〉を始めるのか? ということを田中の言葉で話しています。ディレクターの木村さんは、「なんだかタナソウさんの遺書みたいですね」と言っていました。まあ、そんな風にも聴こえるかもしれませんね。
7月5日(月)21時に配信される回では、〈POP LIFE: The Podcast〉で田中と一緒にホストを務めている三原勇希さん、2010年代以降の北米メインストリームと共振するバンド=FAITHのアカリ ドリチュラーさん、2010年代のコライト・システムを日本でいち早く導入したシンガーのRIRIさん、といった20代と30代の女性3人をゲストに迎え、今年最大のセンセーションを巻き起こしているオリヴィア・ロドリゴについて話しています。
7月12日(月)21時に配信されるのは、私も田中も念願だった、評論家のさやわかさんをゲストに迎えた「ゲーム」回。ゲーム初心者の田中に、専門家のさやわかさんが入門編として「ゲーム文化の世界地図」をレクチャーするという趣旨。ただ、とても1回では収まりきらなかったので、さやわかさんには8月期、10月期にも出演していただく予定です。以下は今回話題に上がったゲームのひとつ、『Hotline Miami』のトレイラー。
7月19日(月)21時に配信されるのは、再び田中が一人で話すエピソード。ここでは、田中がロードの最新曲“ソーラー・パワー”のどこがどう素晴らしいのか? について語り尽くします。田中が「ソング」についてひたすら話すというエピソードは、今後シリーズ化していく予定です。
シーズン2、シーズン3の配信エピソードの詳細はこれから決まっていきますが、先ほども書いたようにシーズン1から継続してさやわかさんにはご登場いただいたり、あのゲストを呼んであのテーマについて話そうと考えていたり、色々と準備中です。ご期待ください。
マーチャンダイズの方も、シーズン2、シーズン3の配信に合わせて、海外のフォトグラファーや、ファッション・デザイナーの友人たちと、また別の企画を進めているところです。フェーズ1の間にも〈the sign podcast〉はどんどん新たな展開をしていきますので、注目していてください。
>>>エコシステムの更なる発展を目指して
また、フェーズ2以降の展望としては、オルタナティヴなエコシステムの在り方を更に発展させたいと考えています。
具体的には、出演者やスタッフ、クリエイターの皆さんに、定額のギャラにプラスして、ロイヤリティを支払うシステムを作っていきたい。例えば、あるエピソードがたくさん聴かれたら、その出演者にはプラスアルファのロイヤリティをお支払いする。マーチャンダイズがたくさん売れたら、関わったクリエイターにロイヤリティを上乗せしてお支払いする。そのようなイメージです。然るべき形でリターンをシェアするという目標を一歩進めたいと考えています。もちろんそれは、フェーズ2以降まで〈the sign podcast〉が続けられていたら、そこで必要最低限の経費以上の利益を確保できていたら、という話。しかし、それが私たちが描いている理想です。ゆくゆくはスタジオを持って、いつでも好きな時に収録→配信できるようになりたいという夢もあります。
長々と書いてしまいましたが、皆さん、まずは是非〈the sign podcast〉を聴いてください。そして、面白い、もっと聴いてみたい、もしくは、この人たちが〈the sign podcast〉を通してやろうとしていることは何かしらの価値があるかも、と思ったら、少しでも構わないので協力してください。オルタナティヴなエコシステムの構築に一番必要なのは、皆さん一人ひとりの小さなアクションの集積なのです。
>>>マーチャンダイズとドネーションの詳細
art by 西村ツチカ
サイズ:M, L, XL
限定受注生産(7月26日受注〆切、8月末発送予定)
価格:7,000円
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(表面) art by 西村ツチカ / (背面) quote from “Ford v Ferrari”
サイズ:M, L, XL
限定受注生産(7月26日受注〆切、8月末発送予定)
価格:7,000円
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サイズ:M, L, XL
限定受注生産(7月26日受注〆切、8月末発送予定)
価格:8,000円(内、ドネーション1,000円)
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サイズ:M, L, XL
限定受注生産(7月26日受注〆切、8月末発送予定)
価格:8,000円(内、ドネーション1,000円)
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サイズ:M, L, XL
限定受注生産(7月26日受注〆切、8月末発送予定)
価格:10,000円(内、ドネーション3,000円)
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サイズ:M, L, XL
限定受注生産(7月26日受注〆切、8月末発送予定)
価格:10,000円(内、ドネーション3,000円)
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