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  • Sunday Iggy Pop by JUNNOSUKE AMAI March 01, 2016 1
  • Castrati Stack Tim Hecker by JUNNOSUKE AMAI March 01, 2016 2
  • Wednesday Night Melody Bleached by JUNNOSUKE AMAI March 01, 2016 3
  • Cuban Cigars Wall by JUNNOSUKE AMAI March 01, 2016 4
  • Little Flower Peaking Lights feat. Chloë Sevign by JUNNOSUKE AMAI March 01, 2016 5
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    今度の最新作『ポスト・ポップ・ディプレッション』は、本人名義のアルバムとしては4年ぶり。が、純然たる「オリジナル」の「ロック」アルバムとしては10余年ぶりといっていい。もっとも、そのスタイルは再結成後も精力的な活動を見せたストゥージズのそれとは異なる。プロデュースを務めたクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジのジョシュ・ホーミが意識したのは、『イディオット』や『ラスト・フォー・ライフ』といったすなわち、70年代の終わりにボウイと組み、キャリアの再起を賭けたベルリン時代のイギーの作品。つまりそこには、一言で評せばイギーのヴォーカリスト/ソングライター像を追求、というアングルがひとつ制作側の意図としてあるであろうこと。さらに、どこか意味深なタイトル(「ポップが終わった後の憂鬱」?)からは、何か節目らしきものが匂わされているような気もしなくない。シャープに打つドラムとファンキーなギター。ジョシュを始めQOTSAやアークティック・モンキーズのメンバーを従えた演奏は、この“サンデー”でもハードで骨太だが抑制が効いていて、取ってつけたようなストリングス・アレンジも変な嫌味はなし。そして「満身創痍になるまで/必要なものはすべて手に入れたけど/そのせいで死にそうだ」と喉を深く震わせて歌うイギーの歌声には、ワイルド・ワンの役目を降り、内省に耽るような重々しさが感じられる。

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    ティム・ヘッカーによる、例えるならジュリアナ・バーウィックをSci-Fiなエレクトロニクスでプロセシングしたような印象のこの曲は、4月に〈4AD〉からリリースされる最新アルバム『ラヴ・ストリームス』から。アイスランドの気鋭ヨハン・ヨハンソンをアレンジャーに迎えたヴォーカル・コーラスを物々しいシンセ・サウンドやデジタル・ノイズで包み込んだ、ヘッカーのこれまでの作風――いわゆるポスト・クラシカルの趣向に寄ったアンビエント/ドローンのスタイルとは表情の異なるアプローチ。いわく、アルバムは15世紀の聖歌と、さらにカニエ・ウェストの『イーザス』に着想を得たものらしく、その青写真はこの一曲だけからも十分にうかがい知ることができる。ちなみにヘッカーといえば、記憶にも新しいのが4年前にダニエル・ロパティンと共作したアルバム『インストゥルメンタル・ツーリスト』。そのOPNもまた、コラボレーターとして「歌/声」と現行エレクトロニック・ミュージックの新たなマリアージュを提示するアントニー・ヘガティのアノーニ名義のアルバム『ホープレスネス』が控えているわけだが――はたして、そうした事実も加味したうえでこれ聴くと、腑に落ちることはなおさら多いかもしれない。

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    ガール・バンドに象徴されるラウドでエクスペリメンタルなポスト・パンクが〈サインマグ〉も推した2015年の気分だったとするなら、このところ個人的に気になっているのが、もっと抜けがよくて大味な趣味のギター・ロック。去年の個人ベストの記事でも取り上げたディリー・ダリー。最近だと、〈サブ・ポップ〉の傘下からデビューしたタコキャットや、公開されたばかりのホワイト・ラングの新曲なんかもそういえば。アヴリル・ラヴィーンやノー・ダウトの影が随所に顔を覗かせたグライムスの『アート・エンジェル』はご愛嬌。で、そもそも流行り廃りなどないとはいえ、その手のいわゆるパワー・ポップやポップ・パンク風情のサウンドが北米インディのそれなりの層で目につき始めている状況は、ひとまず気に留めておきたいところ――という流れを踏まえての、元は〈キル・ロック・スターズ〉を代表するギャルバン、ミカ・ミコのメンバーだったデュオの新曲を。最新アルバム『ウェルカム・ザ・ワームス』はスプーンやストロークスを手がけたジョー・チッカレリによるプロデュース。

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    とかなんとか言いつつ。それでも「ポスト・パンク」は引き続きトピカルな、とりわけ2010年代も折り返し地点を過ぎた現行ギター・ロック・バンドにおいて重要なキー・タームではないか、と。ただし、こちらのブルックリンの4人組は、例えばガール・バンドやコペンハーゲン周りのインダストリアルでミニマルな今様の連中と比べると、ある意味クラシックな「ポスト・パンク」。そのぶん、一口でいえばノー・ウェイヴ以来かの地に脈々と続く流儀や伝統のようなものを受け継いだ血の濃さを、その冷淡で無機質なベースやギターといった音のシェイプのそこかしこに。このMVの監督は、ソニック・ユースの“デスヴァリー’69”でお馴染みNYアンダーグラウンドの映像作家リチャード・カーン。そして先頃リリースされたデビューEPのプロデュースは、ストロークス以降のNYギター・ロック・バンドの最右翼、パーケイ・コーツのオースティン・ブラウンだ。

  • 女優のクロエ・セヴィニーが2000年代初頭、ブルックリンのアート・コミュニティやエレクトロクラッシュのシーンで頻繁に目撃されていたという話は、当時その界隈の音楽を熱心に追いかけていたリスナーには周知の事実かと。なかでもギャング・ギャング・ダンスのリジー・ボウガツォスやその周辺との交遊録は有名だし、あるいはブラック・ダイスとスーサイドの遺伝子を分け合った仇花、A.R.E.ウェポンズに弟が参加していたことも(現在も活動中?)。もっとも、遡れば90年代のビースティーズが率いた〈グランド・ロイヤル〉周辺にまでその音楽人脈は辿れるのだけど――ともかく、そんなセヴィニーがフィーチャリングされた楽曲が相次いで公開。香水ブランドのPR用に制作された企画モノで、こちらのコラボレーション相手はLAのダブ・サイケ夫婦、ピーキング・ライツ。ほんのりエスノなディスコ・トラックで揺れるセヴィニーのステップには、以前に彼女がMVに出演したこともあるスリッツ/アリ・アップというよりは、80年代のNYアンダーグラウンドをかき回した〈ZE〉の看板リジー・メルシエ・デクルーの面影も重ねたくなる。

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