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  • 恋のすゝめ 僕とジョルジュ by RYUTARO AMANO September 11, 2015 1
  • 恋人たち マーライオン by RYUTARO AMANO September 11, 2015 2
  • Why? ermhoi by RYUTARO AMANO September 11, 2015 3
  • I Bite Through It Oneohtrix Point Never by RYUTARO AMANO September 11, 2015 4
  • ~cicatrix [excerpts] /f by RYUTARO AMANO September 11, 2015 5
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    プレイリストの執筆依頼が来た時、じゃあこの曲は絶対に紹介しなくちゃ、と真っ先に思ったのが僕とジョルジュの“恋のすゝめ”。いやー、すごい。コンポジションのダイナミズムに、アレンジメントの細部の手の込みように、そのスピード感に、何度聞いても発見があり、驚かされる。ヴォーカルと作詞の姫乃たま(彼女について僕はほとんど何も知らない)、コンポーザー兼プレイヤーである佐藤優介(カメラ=万年筆)と金子麻友美からなるこの謎のユニット。“恋のすゝめ”のポップネスにやられてアルバム『僕とジョルジュ』(全21曲34分)を紐解けば、姫乃のエロティックなリリシズムから立ち上がる微香性の官能に惑わされ、サーフ・ロックからニューウェイヴ、あるいはインダストリアルまでカレイドスコピックに移り変わる音楽的な捉えどころのなさに眩暈を覚え、そして山崎春美との衝撃的なデュエット歌唱による“変な恋”のピュアネスに更に驚かされるばかり。

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    昨年末から今年の1月にかけて『吐いたぶんだけ強くなる』、『ボーイミーツガール』、『マーtodaライtodaオォォォン!!!』とアルバム3作を立て続けにリリースし、そして市場からも批評的にもほぼ無視された小田急線ロックンロール・シンガー・ソングライター、マーライオン。前作を経てバンド演奏面での充実と洗練を得た『ボーイミーツガール』(プロデュースは佐藤優介)より“恋人たち”のヴィデオがリリースされた。「自転車も最近乗れるようになったし」(“ボーイミーツガール”)と告白している通り、こちらが心配になるほどにチャイルディッシュなピュアネスでもって不器用にもがきながら疾走している直情的なマーライオンの歌を聞いていると、他の歌手には決して許されない彼の歌にだけ許された真実性にはっとさせられる。

  • で、そのマーライオン三部作でギターを弾いたりトラックを作ったりしている方便凌(Love And The Krafts/Oochu Udu Club)から「おもしろい女の子のライヴを観た」と教えてもらったのがermhoi(なんと読むのだろう)。ジュリア・ホルターより躍動的で、ローレル・ヘイローより軽やかで、FKAツイッグスより牧歌的でドリーミーな彼女の音楽は、変調され、編集されたヴォーカルと奇妙なエレクトロニクスのハーモニーが聞き手の了解からするりと抜け出ていくまったく新しいエクスペリメンタル・ポップとして鳴っている。Bandcampでリリースされている、この“Why?”も収められたアルバム『Impressive Health Method』も実にユニーク。

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    このディケイドを代表する傑作としてすでに運命づけられた仄暗い輝きを放っている『R・プラス・セヴン』から2年。ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーの新作『ガーデン・オブ・デリート』のリリースが先ごろアナウンスされたと同時に新曲が公開された。前作から一転して、インダストリアルなドラム・ビートらしきものがさしはさまれたり、メタリックなギターがあらわれたりと、せわしなく落ち着きのない暴力的な展開が『R・プラス・セヴン』と『リターナル』を接合しているかのようで、OPNの新境地を物語っている。

  • オンライン・アンダーグラウンドにひっそりと、だが存在感を持って君臨するキーパーソン、スーザン・バルマー(susan balmar)の別名義である/fが〈CACAO〉からリリースした新作『~cicatrix』より抜粋。カセットを40本限定で販売する一方、フリーのAIFFとFLACとMP3ファイル、それに加えてストリーミングを用意している、というオンライン・アンダーグラウンドのレーベルとしては理想的かつ完璧なリリースの方法で、この〈CACAO〉という謎のレーベルのアティチュードにまず感動のようなものを覚える。どこかキュートで丸みを帯びた音色が全体を覆っている、一体何を素材としてどう組み上げているのかほとんど予想が出来ないノイジーなミュージック・コンクレートはこれまでのスーザン・バルマーの作品からはそれほど大きな変化はないが、やはり魅力的な響きを持っている。アーティスト名や曲名、アルバム・タイトル、アートワークを好き勝手に変える自身のレーベル〈psalmus diuersae〉といい、その音楽同様次にどんな動きをするのか本当に予測不可能な彼女(彼?)の動向は注視したい。

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