2017年はどのような年だったか?――そのような問いに対する答えは、それぞれの視点や立場によって全く異なるだろう。分断が一層進み、モザイク状にあらゆる物事が複雑に入り混じる今の状況においては尚のことだ。
だからこそ、毎年恒例となっているライター諸氏による個人ベスト企画では、それぞれの書き手に「2017年の私的なお気に入り」をただ挙げてもらうだけではなく、それらの音楽/映像作品を通して「自分には2017年がどのように見えていたのか?」ということが出来るだけ浮き彫りになる形で回答してもらった。結果、見事にバラバラな10数通りの2017年観が立ち上がることになったのではないだろうか。
例年とは異なるフォーマットについても説明しておこう。前回までは①ベスト・アルバム、②ベスト・ソングの2項目のみ選出してもらっていたが、今回からは③ベスト・ドラマ/映画も新たに加えた。それは、今や優れた音楽と映像表現は切っても切れない関係にあり、映画やドラマを無視して現在のカルチャーは語れないという実感があるからだ。ライター諸氏には①〜③のうち二項目以上で書いてもらうように依頼している。
果たして2017年はどのような年だったのか。そして、そこから2018年に繋がるどのような筋道が見えてくるのか。この10数個の答えは、それを考えていくためのひとつのヒントになるに違いない。
萩原麻理の2017年ベスト
渡辺志保の2017年ベスト
青山晃大の2017年ベスト
宇野維正の2017年ベスト
小林雅明の2017年ベスト
小野島大の2017年ベスト
照沼健太の2017年ベスト
木津毅の2017年ベスト
八木晧平の2017年ベスト
岡村詩野の2017年ベスト
沢田太陽の2017年ベスト
渡辺裕也の2017年ベスト
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