SIGN OF THE DAY

これさえチェックすれば、120%楽しめる!
〈サマーソニック〉までに抑えておきたい
ファレル・ウィリアムス攻略ガイド・後編
by YOSHIHARU KOBAYASHI May 28, 2015
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これさえチェックすれば、120%楽しめる!<br />
〈サマーソニック〉までに抑えておきたい<br />
ファレル・ウィリアムス攻略ガイド・後編

ダフト・パンクの“ゲット・ラッキー”、ロビン・シックの“ブラード・ラインズ”、そしてソロ名義の“ハッピー”の特大ヒットで、再び時代の最前線に躍り出たファレル・ウィリアムス。あらゆる方面から絶大な支持と信頼を集めている今の彼は、まさに第二の全盛期。〈サマーソニック〉でヘッドライナーを務めるにも、絶好のタイミング。ただ、彼がネプチューンズやN.E.R.D.としてヒット曲を量産していたのは10年以上前のこと。昔の曲は正直よくわからない、というオーディエンスが多くても仕方がない。けれども、今のファレルのライヴを楽しみ尽すにはそれじゃ駄目なんです。なぜなら、最近のライヴはキャリア総括のベスト・ヒット的な内容だから。

そこで〈サイン・マガジン〉では、近年の海外でのライヴを基に〈サマーソニック〉のセットリストを徹底予想。一曲目から順に紹介していくことにしました。これさえ読んでおけば、〈サマーソニック〉でのライヴは120%楽しめること間違いなし! というわけです。

こちらの前編では、セットリストの折り返し地点あたりまで予想は進みました。

これさえチェックすれば、120%楽しめる!
〈サマーソニック〉までに抑えておきたい
ファレル・ウィリアムス攻略ガイド・前編


でも本番はこれから。いつもファレルは、とっておきの曲を後半に残しているんです。にくいですね。というわけで、続きをどうぞ!


Drop It Like It's Hot

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ライヴ中盤はネプチューンズが手掛けたヒット曲のオンパレード。前編でピックアップした怒涛の大ヒット・メドレー(ネリー~ジェイZ~バスタ・ライムス)もすごかったですが、ネプチューンズと言えばスヌープ・ドッグとのコラボも絶対に外ません。

これは、数ある両者のコラボ・トラックの中でも最高傑作のひとつ。極限まで無駄な要素が削ぎ落とされた、スッカスカのビートとベース・ラインが醸し出すファンクネスが絶品。舌を鳴らす音をループさせてビートに取り込むという奇抜なアイデアも全盛期のネプチューンズならでは。終始、抑え気味なムードで進むからこそ、80年代的なシンセがわずかに挿入される瞬間や、ドラムのフィルインでピークを作ってしまえるのもお見事。完璧。ネプチューンズ最強。三週連続全米1位の座をキープしたというのも納得です。上の映像は2005年のブリット・アワードでのパフォーマンス。スヌープ初期の名曲“フー・アム・アイ(ホワッツ・マイ・ネーム)?”とのメドレーです。

で、ネプチューンズとスヌープのコラボと言えば、この曲も外せないですよね。

Beautiful

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初夏の爽やかな空気が似合う極上のポップ・チューン。ネプチューンズ・サウンドとスヌープの相性の良さを証明した名曲で、これがきっかけでスヌープの勢いが再び盛り返したとも言われています。めちゃくちゃスウィートで清涼感たっぷり。〈サマーソニック〉でぜひ聴きたい一曲。


Hollaback Girl

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ネプチューンズは女性ポップ・シンガーへの曲提供も意欲的にやってきました。彼らが初めて全米1位を手にしたトラックはブリトニー・スピアーズの“アイム・ア・スレイヴ・4・U”ですし、2013年にファレルはマイリー・サイラスもプロデュース。で、そんな女性シンガーとのコラボ曲の中で、最近のライヴでもピックアップされているのがこちら。ノー・ダウトのグウェン・ステファニの代表曲。ネプチューンズ節のスカスカなビートにメロウなギター・アルペジオとブラス・サウンドを被せた、中毒性の高い見事なポップ・ソング。リリックに「アナザー・ワン・バイツ・ザ・ダスト」と出てくる部分で、クイーンの同名曲のベース・ラインが一瞬だけ登場するのも楽しい。飛ぶ鳥を落とす勢いだったネプチューンズ、とにかく何をやってもすごかった、という感じでしょうか。


Blurred Lines

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さあ、いよいよライヴも終盤。ここからが本当に本当のクライマックス。〈サマーソニック〉に集まった誰もが聴きたい、最新のメガ・ヒットが惜しみなく連発されていきます。これで盛り上がらないはずがない。

この流れで最初に披露されるのは“ブラード・ラインズ”。改めて言うまでもないでしょう。マーヴィン・ゲイの“ガット・トゥ・ギヴ・イット・アップ”を下敷きにしたファンキーなビートは、久々にファレルの才気が爆発した凄まじいグルーヴ。中音域が息苦しいEDMやエレクトロ(を取り入れたポップスやR&B)とは一線を画した隙間の多い音作り、そしてレトロなタッチは当時新鮮で、ダフト・パンクの『ランダム・アクセス・メモリーズ』とともにポップ・シーンの新しい流行を生み出したと言っても過言ではない名曲です。

まあ、男根主義的なリリックに眉をひそめたくなる気持ちはわかります。でも、上に貼ったのウェンブリー・スタジアムでの映像のように、ライヴの現場ではこのおバカなパーティ・チューンを素直に楽しんでおくべき。ああ、早くこの最高のグルーヴに身を任せ、「ヘイ、ヘイ、ヘイ!」というキャッチーなコーラスを一緒に大声で歌いたい!


Get Lucky

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こちらも泣く子も黙る大名曲。EDMが猛威を振るっていた2013年に、ダフト・パンクが自分たちの作ってきた音楽の原点と言える70年代ファンク/ディスコの記憶を(当時のアーティストごと!)呼び戻し、ダンス・ミュージック本来の素晴らしさをもう一度みんなに思い起こさせようとした『ランダム・アクセス・メモリーズ』からのリード・トラック。

ネイサン・イースト(ベース)とオマー・ハキム(ドラム)というフュージョンの超人たちが織り成す、粘っこくも滑らかなグルーヴ。シックのナイル・ロジャースによるファンキー極まりないギター・カッティングも凄まじい。でも、やはりファレルのセクシーでチャラい歌声があったからこそ、この曲にポップでゴージャスな彩りが加わったのは間違いない。ダフト・パンク7年ぶりの復活を鮮烈に印象付けたトラックであると同時に、ポップ・シーンでファレルの名前が再び大きな注目を浴びるきっかけにもなった記念碑的な作品です。

上の映像は〈T・イン・ザ・パーク〉でのファレルのソロ・ライヴですが、“ゲット・ラッキー”と言えば早くも伝説となりつつある2014年のグラミー・アワードでのパフォーマンスも観ておきたいところ。なにしろ、上記のレコーディング・メンバーに加え、スティーヴィ・ワンダーも特別に参加するというグラミーならではの超豪華編成。しかも曲の後半は、シックの“ル・フリーク”、スティーヴィ・ワンダーの“アナザー・スター”に繋いでいくというスペシャル・メドレー。もう感涙ものです。というか、ダフト・パンクはいまだに『ランダム・アクセス・メモリーズ』のライヴをやっていないので、これが今のところ世界で唯一のダフト・パンク“ゲット・ラッキー”のライヴ映像。すごい。超貴重。でも、そんな場面で、スティーヴィ・ワンダーが歌い出しをトチッてしまい、ファレルがちょっと焦っているのはご愛嬌。

Daft Punk & Stevie Wonder / Get Lucky (at Grammy 2014)

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そして最後は、勿論このトラック。誰も異論を挟む余地はないでしょう。ファレル第二の全盛期到来を決定的なものにした、新たな代表曲。そう、“ハッピー”です。

Happy

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でも、この曲、元々は子供向け映画のサントラ用に作られたという経緯もあってか、実はファレルの作ってきた曲の中でもかなりの異色作。だと思いませんか? サウンドもリリックも、驚くほどシンプルでストレート。ノーザン・ソウル風のビートに、ハンドクラップ、そしてひたすら「ハッピー」と繰り返すゴスペル調のコーラス。曲を構成する要素は、せいぜいそのくらい。かと言って、ネプチューンズ時代のトラックのように、スカスカの音像に妙なヒネリが加えられているわけでもない。本当に直球勝負。そう、つまり、最高にウキウキするビートと思わず口ずさみたくなるキャッチーなメロディさえあれば、他は何にもいらないだろ? と言わんばかりの、ある意味では究極のポップ・ソング。そして、一度聴いたら絶対に忘れられないこの曲は、文字通り世界中を夢中にさせてしまった。それは、この曲のヴァイラル・ヴィデオが世界各地から次々とアップされたという事実が端的に証明しています。

Happy from Paris

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Happy from Kenya

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この曲のコーラスで歌われる「ビコーズ・アイム・ハッピー」というフレーズの「アイ」とは、私であり、あなたであり、世界中のみんなのことを指すものになっているのだと、こういったヴァイラル・ヴィデオを見ると実感できます。そう、今や“ハッピー”は世界規模のアンセム。何万人もの大観衆が興奮と楽しさをシェアするスタジアム・ライヴという祝祭的な空間のクライマックスにこそふさわしい。だから〈サマーソニック〉でのライヴの最後は、私たちもこの曲のどこまでもゴキゲンなグルーヴに合わせて飛び跳ね、ハンドクラップし、笑顔で一緒に歌いながら、その幸せと喜びを存分に分かち合いましょう。

Happy (live at Wembley Stadium)

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