>>>2016年のベスト・アルバム5枚
コンセプトは「エンジニア」。録音、ミキシング、マスタリング等を手掛ける職人たちがいなければ、大豊作の2016年も成り立たなかった。⑤録音/ミキシングが蓮沼執太やトクマルシューゴを手掛ける葛西敏彦。いまの日本のインディーズ・シーンを支えているのが彼だ。④ミキシングが奥田泰次で、マスタリングが木村健太郎。本作のリリース元である〈スパイラル・レコーズ〉はこのタッグをレーベルのサウンド・カラーに設定。③録音/ミキシングが日本のヒップホップが生み出したマッド・サイエンティスト、イリシット・ツボイ。一昨年彼が手掛けたOMSBのアルバムと兄弟のような作品。②ミキシングはショーン・エヴェレット、マスタリングはボブ・ラドウィグ、そしてなによりプロデューサーのブレイク・ミルズに注目してほしい。このチームはアラバマ・シェイクス『サウンド&カラー』を手掛けている。①ミキシングはポール・コーリー。ティム・ヘッカー、OPN、ベン・フロスト等の作品も手掛ける彼は、最先端のエンジニアといえる。
>>>2016年のベスト・ソング5曲
コンセプトは「コラボレーション」。ジャンルを越境するようなコラボレーションをすることで、音楽に新たな広がりを与えるような動きが近年ますます多くなってきている。⑤日本のインディ・ロックの覇者がジャズ・ミュージシャンの黒田卓也とコーリー・キングをゲストに迎えた。④インディ・クラシックの代表的なコレクティヴymusicがオッカヴィル・リヴァーと共演。③越境的な活動を展開するラッパー、トラックメイカー、シンガーが集合した傑作。②クラシック~現代音楽の新次元を切り開くニコ・ミューリーが、バロック・アンサンブルを率いて、アイルランドのシンガー、タイターとコラボ。①2016年における「コラボレーション」といえば、冨田ラボの新作『SUPERFINE』。YONCEやコムアイといった若手ヴォーカリストたちとのコラボは2016年の空気をパッケージングしている。
〈サインマグ〉のライター陣が選ぶ、
2016年の私的ベスト・アルバム5枚
&ベスト・ソング5曲 by 岡村詩野
2016年
年間ベスト・アルバム 75