両部門とも日本人アーティストのみを対象とした。アルバムとシングルのアーティストはダブらないように配慮した。邦洋全ジャンル対象のベスト・アルバムは〈ミュージックマガジン〉1月号で、またエレクトロニック・ミュージック限定のベスト・アルバムは〈リアルサウンド〉で選んでいるので、そちらも参照してください。惜しくも選に漏れたのがReliq、テイ・トウワ、DE DE MOUSE、sione、坂本龍一、銀杏BOYZなど。
音楽シーン全体の傾向がどうとか世界的に何が流行ってるとか今後何が来そうとか、そういうことはよくわからないけど、全体にソフト&メロウでメロディアスな歌ものが目立ったし、自分の愛聴するものもそっちの方に引きずられた感がある。自分でもこれほどロック色の薄い選出になるとは思わなかった。ハードでエネルギッシュでラウドなものを好むという自分の嗜好に変わりはないはずだが、そうしたものはレコードよりもライヴを見ている方がはるかに面白く刺激的だったことも確かである。そんなことは東京ロッカーズの昔からわかりきっていることではあるが、今更ながら再認識した。引きこもりの文筆生活は、やはり足腰を弱らせる。
ことに今年後半にTHIS IS JAPAN、ニトロデイ、ドミコなんてとこをたて続けに見て、やはりライヴハウスの現場が一番面白いと痛感した。確かにそこには日本のロックの新しい動きの、まだほんの萌芽期に過ぎないにしろ、確かな手応えがあったのだ。そして彼らが充実したアルバムを作って〈ロッキング・オン・ジャパン〉で評価されエスタブリッシュされるころ、また新しいバンドが出てくるのである。
〈サインマグ〉のライター陣が選ぶ、
2017年のベスト・アルバム、ソング
&映画/ドラマ5選 by 照沼健太
「サイン・マガジンのライター陣が選ぶ
2017年の年間ベスト・アルバム/
ソング/ムービー/TVドラマ5選」
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「2017年 年間ベスト・アルバム 50」
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