SIGN OF THE DAY

〈サイン・マガジン〉のライター陣が選ぶ、
2019年のベスト・アルバム、ソング&
映画/TVシリーズ5選 by 天野龍太郎
by RYUTARO AMANO January 01, 2020
〈サイン・マガジン〉のライター陣が選ぶ、<br />
2019年のベスト・アルバム、ソング&<br />
映画/TVシリーズ5選 by 天野龍太郎

>>>2019年のベスト・アルバム TOP 5

5. J. Balvin & Bad Bunny / Oasis

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2019年のベスト・アルバム、ソング&<br />
映画/TVシリーズ5選 by 天野龍太郎

4. Lizzo / Cuz I Love You

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2019年のベスト・アルバム、ソング&<br />
映画/TVシリーズ5選 by 天野龍太郎

3. Camila Cabello / Romance

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2019年のベスト・アルバム、ソング&<br />
映画/TVシリーズ5選 by 天野龍太郎

2. Taylor Swift / Lover

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2019年のベスト・アルバム、ソング&<br />
映画/TVシリーズ5選 by 天野龍太郎

1. Ariana Grande / thank u, next

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2019年のベスト・アルバム、ソング&<br />
映画/TVシリーズ5選 by 天野龍太郎



>>>2019年のベスト・ソング TOP 5

5. Taylor Swift / Lover

4. Lizzo / Truth Hurts

3. Shawn Mendes & Camila Cabello / Señorita

2. Rosalía / Aute Cuture

1. Ariana Grande / 7 rings


I'm so fuckin’ grateful for 2019! 2019年の音楽については本業や他誌でいろいろと考えたので、ここでは「2019年のポップ」というテーマでアルバムとソングを選んだ。ちょっと悩んで、ラップははずしてしまった。とはいえ、「ポスト・ジャンル」なんて言われるようになってひさしい。某誌のジャンル別ランキング企画を毎月熟読し、毎回「う〜ん」とうなったうえで、そこに限界を見たのも、この一年で感じたことではある。いや、それ、無理でしょって。だって、ジャンルやカテゴリーや地域性が、(菊地成孔ふうにいえば)ぐっしゃぐしゃのどろっどろに、ゾルゲル状になっちゃっているのである。

そのひとつの証左は、ナイジェリアのバーナ・ボーイや米英ナイジェリアを放浪してきたダヴィドがすばらしいアルバムを世に問い――彼らはウィズキッドと同世代である――、2018年から2019年にかけて、多くの音楽家とコラボレーションをおこなったこと。また、2018年のシーンを席巻したレゲトン/ラテン・トラップはもはやポップのど真ん中に居座っており、J・バルヴィンとバッド・バニー、マルマ、アヌエル・AAといったシンガーたちがその王座を分け合っている。それにくわえて、スペインのロザリアである。彼女は、だれがなんといおうと2019年のMVPだ。ロザリアがいなければ、新しいフラメンコを聞くこともなかっただろう(ほとんどの曲は「これ、レゲトンじゃん」って感じではあるものの)。そして、『ラプチャー』でスターダムへと駆け上がったジャマイカのコーヒーがガンナと“W”を発表し、レゲエからポップへと殴り込みをかける気まんまんなのも、超頼もしい。2020年は彼女の年になるかもしれない。

で、そんなふうに混ざり合うこと、境界がなくなることは、均質化することでもある。それぞれの地域性、土着性、多様性は、「ポップ」という帝国の名のもとに失われつつあるのだろうか?……なんてことは、ローマ帝国やモンゴル帝国の文化でも調べてみないとわからないので、そのあたりは、そういう専門のひとにまかせたい。わたしはグローバリズムの狂信者ではないが、それでも「ポップ」なるもののどん欲さと、ある種の暴力性、薄気味悪いほどになんでも飲み込んでしまうブラックホールのような重力に、どうしてもひかれてしまう。

そうえらそうに言いながらも、情けないことに、リストには超個人的な趣味と好みが、どばっと丸出しだ。正直にいって、アリはシングルの印象が強すぎ、アルバムとしては「どうなんだろう?」とは感じる(そこは、『スウィートナー』との大きなちがいである)。だが、彼女が“サンキュー、ネクスト”という運命的な曲を発表し、2018年から2019年にかけて歌っていてくれたことは、とても「ポップ」なことだった。リゾの“トゥルース・ハーツ”は2017年に発表されたものだが、どう考えても「2019年の曲」。そのほか、ブラックピンクの“キル・ディス・ラヴ”を選べなかったことが悔やまれる。ラップ・ソングを選ぶなら、リル・ウージー・ヴァートの“フリー・ウージー”か、21・サヴェージの“ア・ロット”か、マスタードとロディ・リッチの“ボーリン”。

あとは、この記事を読み、さまざまな書き手たちの文章を読んだこともあって、2019年は「クリティカルな態度とはなにか?」とよく考えた年でもあった。「ジャーナリズムとクリティシズムは対立するものである」ということも考えたが、それはまたべつの機会に。田中亮太との連載、〈Pop Style Now〉もよろしく!


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「〈サイン・マガジン〉のライター陣が選ぶ、
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「2019年 年間ベスト・アルバム 50」
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